自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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平田オリザ 作演出
永井秀樹 ほか 出演
先ず申し上げておきたいことは、面白い芝居なのである。70年代から80年代の空気も感じられた。しかし、この前のマレーシアのサナトリウムのそれもそうだけど、今回の作品にも都市の空気がまったく感じられない。イスタンブール?大学の学生寮のような感じ。芝居は面白いし、演出で敢えてそういった場所の記号を取り払ってやっているのだ。普遍的な話にするために!そう思ってしまえばいいのだが、例えば、アテネから来た男、アフガン地帯を抜けて行くべきかどうか悩んでいる青年。東京からアテネ経由でやっと夫を探し当てた女性。そういう人たちにとってのイスタンブールってどういうところなんだろ?30年くらい前のイスタンブールは知らないが、80年代終わりのそれは知っている。いまのイスタンブールとは全然違う空気があった。あそこに日本人が行く。それは、いまのように簡単にふらっといくのとは違うのだ。街には緊張と粉塵と…いろんなものがある。それを背負ってこの部屋に入ってくる人が独りもいない。それが、何か狙いなのかもしれないけれど、不満だった。
12月6日
こまばアゴラ劇場
永井秀樹 ほか 出演
先ず申し上げておきたいことは、面白い芝居なのである。70年代から80年代の空気も感じられた。しかし、この前のマレーシアのサナトリウムのそれもそうだけど、今回の作品にも都市の空気がまったく感じられない。イスタンブール?大学の学生寮のような感じ。芝居は面白いし、演出で敢えてそういった場所の記号を取り払ってやっているのだ。普遍的な話にするために!そう思ってしまえばいいのだが、例えば、アテネから来た男、アフガン地帯を抜けて行くべきかどうか悩んでいる青年。東京からアテネ経由でやっと夫を探し当てた女性。そういう人たちにとってのイスタンブールってどういうところなんだろ?30年くらい前のイスタンブールは知らないが、80年代終わりのそれは知っている。いまのイスタンブールとは全然違う空気があった。あそこに日本人が行く。それは、いまのように簡単にふらっといくのとは違うのだ。街には緊張と粉塵と…いろんなものがある。それを背負ってこの部屋に入ってくる人が独りもいない。それが、何か狙いなのかもしれないけれど、不満だった。
12月6日
こまばアゴラ劇場
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
HP:
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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