自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
作演出 マキタカズオミ
出演 酒巻誉洋 永山智啓 ほか
公演中止!
ホームページより
elePHANTMoonから皆様へ 公演中止のお知らせ
急なご連絡となり誠に申し訳ありませんが、このたび2008年7月16日~21日まで
王子小劇場で予定していた公演elePHANTMoon#6「心の余白にわずかな涙を」を、
創作上の都合により中止することにいたしました。
突然の公演中止で、関係者の皆様はもちろん、公演を楽しみにしてくださっていた
皆様を裏切ってしまった事を、心よりお詫び申し上げます。
劇団員一同、誠実な態度をもって皆様への対応をしていきます。
(以下略)
2008年7月
王子小劇場
ヘンテコな作品を無理矢理上演するより、こちらの方が誠実だよね。多大な赤字を背負うことになったはず。大変だなあ。 佐藤
出演 酒巻誉洋 永山智啓 ほか
公演中止!
ホームページより
elePHANTMoonから皆様へ 公演中止のお知らせ
急なご連絡となり誠に申し訳ありませんが、このたび2008年7月16日~21日まで
王子小劇場で予定していた公演elePHANTMoon#6「心の余白にわずかな涙を」を、
創作上の都合により中止することにいたしました。
突然の公演中止で、関係者の皆様はもちろん、公演を楽しみにしてくださっていた
皆様を裏切ってしまった事を、心よりお詫び申し上げます。
劇団員一同、誠実な態度をもって皆様への対応をしていきます。
(以下略)
2008年7月
王子小劇場
ヘンテコな作品を無理矢理上演するより、こちらの方が誠実だよね。多大な赤字を背負うことになったはず。大変だなあ。 佐藤
アントンチェーホフ作
栗山 民也 演出
出演 鹿賀丈史 麻美れい 藤原竜也 ほか
まさにオールスターキャストで、ロシアからの来日組や、例えば90年代のピーターブルックが作るチェホフとも、また日本の新劇やチェホフ研究会みたいな劇団がやるそれとは違って、非常に分かりやすいある意味チェホフらしくない「かもめ」であった。それが良くないとはいってない。
先ずは俳優の魅力を存分に引き出すことに演出の肝を老いたような気がする。藤原竜也を初めていいなと思うくらいに藤原竜也だったし、麻美れいなどはキチンとお客さんの笑いを取りに行くのだ。藤田弓子や藤木孝、中島しゅうなど脇役まで豪華である。もう一度申し上げる。栗山民也さんの演出は、初めて「かもめ」に触れる人にも分かりやすく丁寧に演出をしていた。大劇場の商業演劇でやる「かもめ」とはこういうものなのですね。
しかし、この赤坂ACTシアターはストレートプレイをするにはほとほと不向きな劇場だと思った。私は1階後方で見ていたのだが、先ずは、舞台の額縁が大きすぎるのだ。この芝居は大劇場でやっても決して悪くない。しかし、その劇場の形状はとても大切だ。ここは、高さも幅もありすぎる。反対に奥がない。ロシアの何か途方もなく広がる中を表現するのに舞台は奥行きが必要だ。美術はその根本問題に四苦八苦したのか、でかい額縁をいろんな形で切り取っていた。終幕の部屋のシーンなどは、舞台空間の7割以上を切り取ってしまう。そもそもこの劇場を選んだのが間違いなのだ。
そして、劇場自体が新しすぎて何か落ち着いていない感じがするのだ。長年やっている劇場はスタッフだけでなく、お客さんも勝手が分かっていて何となく居心地のいい家のように振る舞うのだから、そこにそういう空気が流れる。しかし、この劇場にはそれがない。チェホフのように古典をやるのにはそれに相応しい劇場が必要である。歌舞伎座で歌舞伎を見るのと、松竹の巡業公演で各地の公民館、公共ホールで歌舞伎を見るのでは何となく違う。それは劇場に流れる空気が違うからなのだ。
そして、ここは、音楽ものをやるのに相応しい劇場なのだろう。劇場客席の容積が大きすぎる。これもストレートプレイには向かないのだ。
見て損ではないが、どうしても見なくてはならない芝居でもない。そんな感想をもった。
2008年7月10日
赤坂ACTシアター
栗山 民也 演出
出演 鹿賀丈史 麻美れい 藤原竜也 ほか
まさにオールスターキャストで、ロシアからの来日組や、例えば90年代のピーターブルックが作るチェホフとも、また日本の新劇やチェホフ研究会みたいな劇団がやるそれとは違って、非常に分かりやすいある意味チェホフらしくない「かもめ」であった。それが良くないとはいってない。
先ずは俳優の魅力を存分に引き出すことに演出の肝を老いたような気がする。藤原竜也を初めていいなと思うくらいに藤原竜也だったし、麻美れいなどはキチンとお客さんの笑いを取りに行くのだ。藤田弓子や藤木孝、中島しゅうなど脇役まで豪華である。もう一度申し上げる。栗山民也さんの演出は、初めて「かもめ」に触れる人にも分かりやすく丁寧に演出をしていた。大劇場の商業演劇でやる「かもめ」とはこういうものなのですね。
しかし、この赤坂ACTシアターはストレートプレイをするにはほとほと不向きな劇場だと思った。私は1階後方で見ていたのだが、先ずは、舞台の額縁が大きすぎるのだ。この芝居は大劇場でやっても決して悪くない。しかし、その劇場の形状はとても大切だ。ここは、高さも幅もありすぎる。反対に奥がない。ロシアの何か途方もなく広がる中を表現するのに舞台は奥行きが必要だ。美術はその根本問題に四苦八苦したのか、でかい額縁をいろんな形で切り取っていた。終幕の部屋のシーンなどは、舞台空間の7割以上を切り取ってしまう。そもそもこの劇場を選んだのが間違いなのだ。
そして、劇場自体が新しすぎて何か落ち着いていない感じがするのだ。長年やっている劇場はスタッフだけでなく、お客さんも勝手が分かっていて何となく居心地のいい家のように振る舞うのだから、そこにそういう空気が流れる。しかし、この劇場にはそれがない。チェホフのように古典をやるのにはそれに相応しい劇場が必要である。歌舞伎座で歌舞伎を見るのと、松竹の巡業公演で各地の公民館、公共ホールで歌舞伎を見るのでは何となく違う。それは劇場に流れる空気が違うからなのだ。
そして、ここは、音楽ものをやるのに相応しい劇場なのだろう。劇場客席の容積が大きすぎる。これもストレートプレイには向かないのだ。
見て損ではないが、どうしても見なくてはならない芝居でもない。そんな感想をもった。
2008年7月10日
赤坂ACTシアター
作演出 倉持裕
出演 小林高鹿 玉置孝匡 片桐仁 ぼくもとさきこ ほか
好き勝手にやっているのに、面白い。そんな幸せな演劇人はどれだけいるのだろうか?初日の舞台を客席中央の最後列の通路際で倉持裕は時おり笑いながら見ていた。見事に描き分けられた登場人物はセンスのいい美術のポップアート、そう、レッドグルームスのような美術の廻り舞台で繰り広げられる。よくわからげな欧州の小国での出来事。流れからすると旧ソ連邦から独立した小国の感じ。まあ、そんなことはどうでもいいのだけれど、そんな国のようウな感じがするのは玉置さんみたいな人がそこいら辺の国には多くいるからかな?
ギャグで押し通すこともしないし、演技でなぎ倒すことも、もちろん物語で芝居を構成しようなどとも考えていない。ただ、倉持裕のイマジネーションの世界を具現化しただけの現代の「不思議の国のアリス」。それをキチンと形にしてくれるぼくもとさきこや片桐仁ら名うての役者が見事だ。
最近低調?なんて噂もあった倉持裕の作品であったが久々の快進撃。ヒットである。これで、岸田戯曲賞を取れば良かったのになんて思うくらいだった。
2008年7月10日
シアタートラム
出演 小林高鹿 玉置孝匡 片桐仁 ぼくもとさきこ ほか
好き勝手にやっているのに、面白い。そんな幸せな演劇人はどれだけいるのだろうか?初日の舞台を客席中央の最後列の通路際で倉持裕は時おり笑いながら見ていた。見事に描き分けられた登場人物はセンスのいい美術のポップアート、そう、レッドグルームスのような美術の廻り舞台で繰り広げられる。よくわからげな欧州の小国での出来事。流れからすると旧ソ連邦から独立した小国の感じ。まあ、そんなことはどうでもいいのだけれど、そんな国のようウな感じがするのは玉置さんみたいな人がそこいら辺の国には多くいるからかな?
ギャグで押し通すこともしないし、演技でなぎ倒すことも、もちろん物語で芝居を構成しようなどとも考えていない。ただ、倉持裕のイマジネーションの世界を具現化しただけの現代の「不思議の国のアリス」。それをキチンと形にしてくれるぼくもとさきこや片桐仁ら名うての役者が見事だ。
最近低調?なんて噂もあった倉持裕の作品であったが久々の快進撃。ヒットである。これで、岸田戯曲賞を取れば良かったのになんて思うくらいだった。
2008年7月10日
シアタートラム
作/演出 サタケミキオ
出演 永井大 宅間孝行 ほか
観客で満杯の劇場だった。前売り券は完売の上、通路にもぎっしり観客が入っている。シアターサンモールのお芝居でこれほど大入りだった芝居は見たことがない。それも東京だけで30ステージもやるのだ。きっと7000人を超える動員があるのだろう。これほどお客を呼べる劇団っていうのは東京でも数少ない。しかし、なぜか東京の演劇界であまり注目されていないのも事実だ。
台本は良く練られていた。観客も笑い泣きカーテンコールの拍手も本物だった。
これは好みなのだろうが、僕は苦手な芝居だった。ひとつは人物の描き方。ブスな女の子と奇麗な女の子の描き方が嫌いだった。ブスな女の子は二人出てきて、デンスケ、いなかっぺ大将みたいなメイクをさせる。話し方も下品で、セックスをしたくてたまらない。人前で胸を何分もまさぐり踊る。比較して美人な女の子は性格も良くまっすぐ生きている。徹底的な描き分けだ。ブスはこういうものだろうと、これでもか!とやるのが、ちょい苦手。
出てくる男子はどうくまんの「嗚呼!花の応援団」のようだった。喧嘩の強い不良は格好良く、頭のいい男子は、醜くてアニメ好きのオタクで、頭がいい以外は何の取り柄もないって感じに描く。苦手だ。最後に思いを伝えられなかった男の骨壺に、切々と思いを吐露するヒロイン。骨壺を納骨式に忘れ、それを部屋から運んだ家族が経営する食堂に放りっぱなしで出て行ってしまうのだ。おい!待てよって感じだ。普通は遺影に話すんじゃないの、そういうのってさあ。別に骨壺じゃなくていいんじゃないのって思ってしまうんです。それも終幕に急に死んでいるんだよなあ。
2008年7月6日
シアターサンモール
出演 永井大 宅間孝行 ほか
観客で満杯の劇場だった。前売り券は完売の上、通路にもぎっしり観客が入っている。シアターサンモールのお芝居でこれほど大入りだった芝居は見たことがない。それも東京だけで30ステージもやるのだ。きっと7000人を超える動員があるのだろう。これほどお客を呼べる劇団っていうのは東京でも数少ない。しかし、なぜか東京の演劇界であまり注目されていないのも事実だ。
台本は良く練られていた。観客も笑い泣きカーテンコールの拍手も本物だった。
これは好みなのだろうが、僕は苦手な芝居だった。ひとつは人物の描き方。ブスな女の子と奇麗な女の子の描き方が嫌いだった。ブスな女の子は二人出てきて、デンスケ、いなかっぺ大将みたいなメイクをさせる。話し方も下品で、セックスをしたくてたまらない。人前で胸を何分もまさぐり踊る。比較して美人な女の子は性格も良くまっすぐ生きている。徹底的な描き分けだ。ブスはこういうものだろうと、これでもか!とやるのが、ちょい苦手。
出てくる男子はどうくまんの「嗚呼!花の応援団」のようだった。喧嘩の強い不良は格好良く、頭のいい男子は、醜くてアニメ好きのオタクで、頭がいい以外は何の取り柄もないって感じに描く。苦手だ。最後に思いを伝えられなかった男の骨壺に、切々と思いを吐露するヒロイン。骨壺を納骨式に忘れ、それを部屋から運んだ家族が経営する食堂に放りっぱなしで出て行ってしまうのだ。おい!待てよって感じだ。普通は遺影に話すんじゃないの、そういうのってさあ。別に骨壺じゃなくていいんじゃないのって思ってしまうんです。それも終幕に急に死んでいるんだよなあ。
2008年7月6日
シアターサンモール
面白かった。満席の客席は大いに笑い、そして終盤ではすすり泣き、目をこするヒト多数。男女年齢問わずであった。スーパーエキセントリッツクシアターは三宅さんと小倉さんがどかーんと目立ち、特に若手の存在感はあまりないなあというのが正直なところなのだが、この芝居をみて、奥が深い劇団なのだと改めて思った。再演であるこの作品は、井上ひさし作「頭痛肩こり樋口一葉」、自転車キンクリーツの「蠅とり紙」や映画「ゴースト」「天国から来たチャンピオン」などなど、今までにも数多くある幽霊が出てくる。それだけに、大変むずかしく本当の名人芸が必要となるのだと思うのだが、台本がしっかりしている上に出演者のアンサンブルが素晴らしく見応えのある一級の作品に仕上がっていた。山崎大輔さんと安田裕のボケ突っ込みに三谷悦代さんが絡むだけで相当に面白いのだが、そこに杉野なつ美さんという大型キャラがいた。彼女は30年くらい前のゆうきちほ、今の樹木希林を思わせる独特の空気と時間軸を持つ素晴らしい女優さん。他の誰にも換え難い素晴らしさとがこのことだ!こんな素晴らしい女優がSETにはいるのだと今更ながら気がついた自分が恥ずかしい。
久下恵美さんの明るさは南イタリアの陽射しを思わせ、ハイテンションを揺るがすことなく突っ走る。また、出口哲也の抑えた演技は最後の仕掛けに重要な役割を担っていた。廻りが面白いから自分もやりたくなる。笑いが欲しくなる。それを全て捨ててやり通していた。すごいなあ。これに比べるとメインの3人はこれらの強力キャラの中で損な存在だが、軸をずらすことなく演じるところはスゴいなあと感心。
この作品は誰が見ても面白く感動できる。いや、この台本は商業演劇にも十分通用する普遍性をもっているのだ。そんな芝居は小劇場では少ない。素晴らしい芝居に出会えた嬉しさと、東京ヴォードヴィルショーと同じようにSETの老舗劇団の奥深さ、人材の豊富さに改めて驚いた次第。
2008年7月4日
シアターグリーン BOXinBOX THEATER
作演出 平田オリザ
出演 山内健司 松田弘子 志賀廣太郎 篠塚祥司 大崎由利子 ほか
マレーシアには日本の高齢者が多く住む場所がある。日本が嫌いで抜け出したのなら日本人ばかりが住む老人ホームともホテルとも言えない場所に住む必要はあまりないのではないか。やはり物価が安いということがその理由なのだろう。しかし、そこは既にある意味「死んだ」人が残りの時間を過ごすサナトリウムというかある意味ホスピスみたいなところでもある。そこにまつわる人々を描いて平田オリザさんは死を迎えることについて、生きて行くことについて観客に向き合うことをさせるのである。作られたものでなく自然に生まれるユーモアがたっぷりなのは、志賀さんや大崎さんを初めとする強力な演技陣がそれこそチェホフの芝居をするように登場人物間のコミュニケーションをきちんと成り立たせるからであろう。平田の代表作になるのかは分からないが、少なくとも面白い作品なのだから、それで良しである。
ただ、青年団だからこそ相当高度な水準でのトータルとしての作品を求めてしまうのだが、吉祥寺シアターの中にある舞台の美術からは、洞窟というか地下世界ような空気を出しているのだから残念だ。床も黒いまま背景も黒が目立つ。おいたる調度品や植木も東南アジアのそれには見えない。
この作品は人間の死を意識させるからこそ、それが生命観あふれる東南アジアの陽射しの中で行われてこそ面白いのではないか。美術からは東南アジアのそんな場所には見えなかった。昼の陽射しから夕刻に向かう時間の変化を照明はあまり見せてくれない。そして、日本人なのに、現地の副支配人といっても現地の民族衣装は着ないのではないか?そんな、美術、照明、衣装では一考の余地ありと思った公演だった。
2008年7月5日
吉祥寺シアター
出演 山内健司 松田弘子 志賀廣太郎 篠塚祥司 大崎由利子 ほか
マレーシアには日本の高齢者が多く住む場所がある。日本が嫌いで抜け出したのなら日本人ばかりが住む老人ホームともホテルとも言えない場所に住む必要はあまりないのではないか。やはり物価が安いということがその理由なのだろう。しかし、そこは既にある意味「死んだ」人が残りの時間を過ごすサナトリウムというかある意味ホスピスみたいなところでもある。そこにまつわる人々を描いて平田オリザさんは死を迎えることについて、生きて行くことについて観客に向き合うことをさせるのである。作られたものでなく自然に生まれるユーモアがたっぷりなのは、志賀さんや大崎さんを初めとする強力な演技陣がそれこそチェホフの芝居をするように登場人物間のコミュニケーションをきちんと成り立たせるからであろう。平田の代表作になるのかは分からないが、少なくとも面白い作品なのだから、それで良しである。
ただ、青年団だからこそ相当高度な水準でのトータルとしての作品を求めてしまうのだが、吉祥寺シアターの中にある舞台の美術からは、洞窟というか地下世界ような空気を出しているのだから残念だ。床も黒いまま背景も黒が目立つ。おいたる調度品や植木も東南アジアのそれには見えない。
この作品は人間の死を意識させるからこそ、それが生命観あふれる東南アジアの陽射しの中で行われてこそ面白いのではないか。美術からは東南アジアのそんな場所には見えなかった。昼の陽射しから夕刻に向かう時間の変化を照明はあまり見せてくれない。そして、日本人なのに、現地の副支配人といっても現地の民族衣装は着ないのではないか?そんな、美術、照明、衣装では一考の余地ありと思った公演だった。
2008年7月5日
吉祥寺シアター
監督 ピートトラヴィス
脚本 バリーレヴィ
出演 デニスクエイド シガニーウエーバー フォレストウィテッカー ウィリアムハート
面白かった。スペインマドリッドで起きた大統領狙撃事件をそこに居合わせた人間8名の視点から8回振り返る。振り返りながら事件の結末に辿り着くという手法。正直3回目くらいから飽き始めるのではないかと思っていたが、脚本がとにかく上手くて、どんどん本質に迫るので全く飽きない。素晴らしいキャストにスペインマドリッドの魅力的な風景も嬉しく誰にでもお勧めできる上質なエンタチメント作品に仕上がっている。監督も脚本もこれといった作品を手がけた人ではないがこれからは要注目だ。この作品に出た俳優たちはきっと脚本の面白さに惹かれて参加したのだと思う。
実績だけで判断しないんだなあ。素敵だ。
http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/vantagepoint/
2008年7月3日
脚本 バリーレヴィ
出演 デニスクエイド シガニーウエーバー フォレストウィテッカー ウィリアムハート
面白かった。スペインマドリッドで起きた大統領狙撃事件をそこに居合わせた人間8名の視点から8回振り返る。振り返りながら事件の結末に辿り着くという手法。正直3回目くらいから飽き始めるのではないかと思っていたが、脚本がとにかく上手くて、どんどん本質に迫るので全く飽きない。素晴らしいキャストにスペインマドリッドの魅力的な風景も嬉しく誰にでもお勧めできる上質なエンタチメント作品に仕上がっている。監督も脚本もこれといった作品を手がけた人ではないがこれからは要注目だ。この作品に出た俳優たちはきっと脚本の面白さに惹かれて参加したのだと思う。
実績だけで判断しないんだなあ。素敵だ。
http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/vantagepoint/
2008年7月3日
監督 和泉聖治
脚本 戸田山雅司
出演 水谷豊 寺脇康文 西田敏行 山中崇 六角精児 木村佳乃 ほか
とにかく見ていて飽きさせない工夫が随所にある和泉監督の職人肌を感じさせる一級エンタテイメント。脚本もテレビドラマを見ている人のテンポや姿勢を忘れない態度が潔い。テレビを見ている感覚と、例えば「風とともに去りぬ」を見ているときの精神状態というか作品に対する距離感って違うんだよね。きちんと観客のことを分かって作り上げるということがどれだけ難しいか。しかも観客はテレビとの距離感で見始めるのだけれど映画ならではのスペシャルも求めるものだから。ややこしい。日本映画は本当に面白くなった。僕の高校時代とはホントに隔世の感がある。
役者も素晴らしい。水谷豊さんがこれほど受けるのも良く分かる。そして、残念なのは、西田敏行さん。本当に面白いが、この人が黒澤明の活躍した時代、小津さんがいた時代に出会っていたらいったいどんな作品を生み出したのだろうと思うと、残念でたまらない。例えば、ね、影武者。
http://www.aibou-movie.jp/#
2008年6月
脚本 戸田山雅司
出演 水谷豊 寺脇康文 西田敏行 山中崇 六角精児 木村佳乃 ほか
とにかく見ていて飽きさせない工夫が随所にある和泉監督の職人肌を感じさせる一級エンタテイメント。脚本もテレビドラマを見ている人のテンポや姿勢を忘れない態度が潔い。テレビを見ている感覚と、例えば「風とともに去りぬ」を見ているときの精神状態というか作品に対する距離感って違うんだよね。きちんと観客のことを分かって作り上げるということがどれだけ難しいか。しかも観客はテレビとの距離感で見始めるのだけれど映画ならではのスペシャルも求めるものだから。ややこしい。日本映画は本当に面白くなった。僕の高校時代とはホントに隔世の感がある。
役者も素晴らしい。水谷豊さんがこれほど受けるのも良く分かる。そして、残念なのは、西田敏行さん。本当に面白いが、この人が黒澤明の活躍した時代、小津さんがいた時代に出会っていたらいったいどんな作品を生み出したのだろうと思うと、残念でたまらない。例えば、ね、影武者。
http://www.aibou-movie.jp/#
2008年6月
作演出 花組エクスプレス
出演 山口良一 たかはし等 大森ヒロシ フジワラマドカ ほか
今ではほとんどの人が悪口を言わなくなったが、男はつらいよ!シリーズはシリーズが始まってしばらくすると批判の矛先を一手に受けていた日本映画だった。それこそ有名な映画評論家はマンネリズムとか非現実的な設定を批判し尽くした。多くの観客は絶大なる支持を受けていたのだけれど。
日本の現役の演劇でシリーズ化され、それが20回も続いている作品が他にあるだろうか?それがあるのである。山口良一さんとたかはし等さんが座長で勧めているあほんだらすけシリーズだ。そのベタな笑いや、時にはいろんな歴史があるんだろうなと想像しながら笑いの中に身を置いたりして
2008年6月
下北沢 ザ・スズナリ
出演 山口良一 たかはし等 大森ヒロシ フジワラマドカ ほか
今ではほとんどの人が悪口を言わなくなったが、男はつらいよ!シリーズはシリーズが始まってしばらくすると批判の矛先を一手に受けていた日本映画だった。それこそ有名な映画評論家はマンネリズムとか非現実的な設定を批判し尽くした。多くの観客は絶大なる支持を受けていたのだけれど。
日本の現役の演劇でシリーズ化され、それが20回も続いている作品が他にあるだろうか?それがあるのである。山口良一さんとたかはし等さんが座長で勧めているあほんだらすけシリーズだ。そのベタな笑いや、時にはいろんな歴史があるんだろうなと想像しながら笑いの中に身を置いたりして
2008年6月
下北沢 ザ・スズナリ
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
HP:
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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