佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 東京ヴォードヴィルショー 無頼の女房 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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中島淳彦 作演出
佐藤B作 山口良一 あめくみちこ 井之上隆志 ほか




東京ヴォードヴィルショーで書き下ろしでないものを上演するのは珍しい。特にこの作品は三演目ということになる。他の劇壇で書いたものを本公演でどかんとやった。それは、この台本を読んだ佐藤B作氏が惚れ込んだからだという。そして、朝日新聞の劇評でも絶賛されたように、それは東京ヴォードヴィルショーの財産のような作品になったのである。まるで、今回の出演者のために書かれたような作品となったのだ。
 佐藤B作さんがどかんと舞台の中心に位置して、そこにあめくさんや、市川さん、石井さん、そして、ずるいくらいに上手い客演の井之上さんらが加わる。さらに、山口良一さんや斎藤清六さんが美味しいところを持っていく。役者の肉体と精神が結実して素晴らしいアンサンブルを作っていた。
 今回特筆したいのは若手の活躍である。まいど豊さんを若手といっていいのか分からないが、金沢貴子と京極圭の2人は素晴らしい演技を見せた。なんていうんだろう。すごい演技だった。どうスゴいかって、それは、完全に御芝居なんだけど、ものすごくリアルな、そこにその人物がいて生きている感がものすごくあったということか、、、。
 きっとこれだけ成功したのだから、再演されます。素晴らしい美術に洒落た音楽、王道な照明や衣装も素晴らしく、演劇好きの心を鷲掴みにします。

 しかし、思うことは、こんな傑作書いてしまうと中島さん大変だろうなあと思うのです。こんなのばかりは書けないと、さすがに書けないと思うのです、


2010年4月9日 @紀伊國屋ホール
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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