自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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劇団レトロノート 本日のお日柄は
戯曲:小林佐千絵 演出:中村公平
<劇団レトロノート>
前澤航也 碓井将仁 福田修司 中村公平
<ゲスト> 生井歩 オカドミキ 冨田裕美子 横関咲栄 野村修一 冠仁
棚橋幸代 渡部将之(円盤ライダー) 深沢邦之(TAKE2)


「素晴らしい脚本と見事な演技」
10年以上の上演歴があるというらしいが、全く知らない劇団だった。出演者からの招待をしてもらい見せて頂いた。こういう作品の場合、華のある存在、今回ならtake2の深沢さんが舞台を引っ張っていくんだろうと思っていた。本来の登場までに冒頭に出ていたので「やっぱし」とも思った。しかし、それは全く違った。分かりやすい喜劇なのだが、役者さんが達者でチームワークがよく、無名の俳優達が徐々に観客を包み込んでいく。家族愛や兄弟、友情といったことを物語の軸におくときに小劇場が苦労するのは俳優の年齢である。どうしても、各カンパニーが同じような年齢の人達ばかりで上演するものだから、例えば親子と行った話を書くのに苦労したりするのだが、レトロノートは同じような年齢の人達ばかりで、その欠けがちの部分も見事にカバーしていた。中盤で深沢さんが出てくる頃には客席も十分暖まっていているから、深沢さんが持って行くところはさらに上のところになる。こうして上質の喜劇の上演は作り上げられたのだ。タイトルからして分かるように結婚に絡む話なのであるが、いやあ勉強になりました。劇団レトロノート。来ていたお客さんの多くが懐かしい昭和の空気のある暖かい芝居を見てポカポカになって帰路についたのは間違いないと思う。2011年10月15日@中野ザポケット
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戯曲:小林佐千絵 演出:中村公平
<劇団レトロノート>
前澤航也 碓井将仁 福田修司 中村公平
<ゲスト> 生井歩 オカドミキ 冨田裕美子 横関咲栄 野村修一 冠仁
棚橋幸代 渡部将之(円盤ライダー) 深沢邦之(TAKE2)
「素晴らしい脚本と見事な演技」
10年以上の上演歴があるというらしいが、全く知らない劇団だった。出演者からの招待をしてもらい見せて頂いた。こういう作品の場合、華のある存在、今回ならtake2の深沢さんが舞台を引っ張っていくんだろうと思っていた。本来の登場までに冒頭に出ていたので「やっぱし」とも思った。しかし、それは全く違った。分かりやすい喜劇なのだが、役者さんが達者でチームワークがよく、無名の俳優達が徐々に観客を包み込んでいく。家族愛や兄弟、友情といったことを物語の軸におくときに小劇場が苦労するのは俳優の年齢である。どうしても、各カンパニーが同じような年齢の人達ばかりで上演するものだから、例えば親子と行った話を書くのに苦労したりするのだが、レトロノートは同じような年齢の人達ばかりで、その欠けがちの部分も見事にカバーしていた。中盤で深沢さんが出てくる頃には客席も十分暖まっていているから、深沢さんが持って行くところはさらに上のところになる。こうして上質の喜劇の上演は作り上げられたのだ。タイトルからして分かるように結婚に絡む話なのであるが、いやあ勉強になりました。劇団レトロノート。来ていたお客さんの多くが懐かしい昭和の空気のある暖かい芝居を見てポカポカになって帰路についたのは間違いないと思う。2011年10月15日@中野ザポケット
陛下に届け
出演 小岩崎小恵, サイショモンドダスト★, CR岡本物語 他
脚本/演出 吹原幸太

「お客さんは大いに喜んでいた」
吹原君は前からの知り合いで事務所に属してからメディアに台本を提供する事も少なくなく今回は絶対の自信作ということで見せてもらった。どうもありがとう。バラエティのような展開で、途中でバツゲームがコーナーとして入っていたりして構成が極めて上手い。お客さんはTVのバラエティ番組を見る感覚で見ていたのではないか。ケラケラ笑っていた。最後に泣かせられたという感想がネット上に多かったのだが、そこまでか〜と思った。きっとこの芝居のファンになっていれば、どかーんと感動の坩堝に…ということだったのだと思う。僕が感心したのは前説。サイショモンド★ダストさんという俳優が担当したのだと思うのだが、これが超テンションが高く面白い。ここまで前説で客席を暖めたことは非常に公演の成功に追い風になるものだ。スゴい。正直いって俳優さんの演技のレベルはいろいろで、吹原君は演技指導をしてというよりも、きっと持っているものを上手く使っていくタイプの公演にしたいのだろう。プロだなあと思った。もうひとつ感心したのがオープニング映像。幾らの予算を組んだのかは分からないがそれは見事。ティムバートンの世界を思わせるそれでセンスもテンポも非常にクォリティが高い。アニメーションは吉田ハレラマさんという人らしいが是非名前を覚えておいた方がいい。
2011年10月16日@下北沢Geki地下Liberty
出演 小岩崎小恵, サイショモンドダスト★, CR岡本物語 他
脚本/演出 吹原幸太
「お客さんは大いに喜んでいた」
吹原君は前からの知り合いで事務所に属してからメディアに台本を提供する事も少なくなく今回は絶対の自信作ということで見せてもらった。どうもありがとう。バラエティのような展開で、途中でバツゲームがコーナーとして入っていたりして構成が極めて上手い。お客さんはTVのバラエティ番組を見る感覚で見ていたのではないか。ケラケラ笑っていた。最後に泣かせられたという感想がネット上に多かったのだが、そこまでか〜と思った。きっとこの芝居のファンになっていれば、どかーんと感動の坩堝に…ということだったのだと思う。僕が感心したのは前説。サイショモンド★ダストさんという俳優が担当したのだと思うのだが、これが超テンションが高く面白い。ここまで前説で客席を暖めたことは非常に公演の成功に追い風になるものだ。スゴい。正直いって俳優さんの演技のレベルはいろいろで、吹原君は演技指導をしてというよりも、きっと持っているものを上手く使っていくタイプの公演にしたいのだろう。プロだなあと思った。もうひとつ感心したのがオープニング映像。幾らの予算を組んだのかは分からないがそれは見事。ティムバートンの世界を思わせるそれでセンスもテンポも非常にクォリティが高い。アニメーションは吉田ハレラマさんという人らしいが是非名前を覚えておいた方がいい。
2011年10月16日@下北沢Geki地下Liberty
西田シャトナー/作演出
大山真志、平野良、渡邊小百合、保村大和、原田麻由、高崎翔太、土屋研二、藤沢瀬里菜、中津五貴、青木一世、三木崇史、兼崎健太郎 出演

「情熱と知性」
西田シャトナーさんの演劇ならではの世界が今回もそこにはあって、若い俳優達や土屋研二や保村大和などのベテランに混じって大活躍。見ていて元気の出る芝居だった。スケールのでかいストーリーと閉じこもる若者の内側と外側を描き、誰もが次への一歩を踏み出すため大きな後押しにもなる。
こうした作品に挑戦する俳優は生半可では対応できない。それこそ心血を注がないと舞台で死んでしまう。そこから放たれるエネルギーは観客を包み込んでいく。そして、いつの間にか、何もない舞台に全てのものが見えてくる。それが西田ワールドなのだ。時おり台詞が不明瞭になるところがある。役者にとっての表現は台詞だけではないのでそれは受け入れられるのだが、時おり説明台詞でそれがあるのが残念だった。劇団たいしゅう小説家の企画の上演。キティフイルムプレゼンツ。若い俳優にとって西田作品に出る事は間違いなく俳優としてのスケールを拡げてくれるだろう。できれば満員の観客に見守られるとさらにいいのになとも思った。
2011年10月8日@前進座劇場
大山真志、平野良、渡邊小百合、保村大和、原田麻由、高崎翔太、土屋研二、藤沢瀬里菜、中津五貴、青木一世、三木崇史、兼崎健太郎 出演
「情熱と知性」
西田シャトナーさんの演劇ならではの世界が今回もそこにはあって、若い俳優達や土屋研二や保村大和などのベテランに混じって大活躍。見ていて元気の出る芝居だった。スケールのでかいストーリーと閉じこもる若者の内側と外側を描き、誰もが次への一歩を踏み出すため大きな後押しにもなる。
こうした作品に挑戦する俳優は生半可では対応できない。それこそ心血を注がないと舞台で死んでしまう。そこから放たれるエネルギーは観客を包み込んでいく。そして、いつの間にか、何もない舞台に全てのものが見えてくる。それが西田ワールドなのだ。時おり台詞が不明瞭になるところがある。役者にとっての表現は台詞だけではないのでそれは受け入れられるのだが、時おり説明台詞でそれがあるのが残念だった。劇団たいしゅう小説家の企画の上演。キティフイルムプレゼンツ。若い俳優にとって西田作品に出る事は間違いなく俳優としてのスケールを拡げてくれるだろう。できれば満員の観客に見守られるとさらにいいのになとも思った。
2011年10月8日@前進座劇場
脚本・演出・出演/澤田育子
主演/藤田記子
特別友情出演/MINAKO(米米CLUB)
/千代田 信一(拙者ムニエル)、松山 尚子(宝井プロジェクト)
遠藤 かおる(吉本新喜劇)、石川 伸一郎(ねじリズム )

「観客を元気にしてくれる粒よりの俳優たち」
澤田育子は10年ほど前に名前を公表せずに「ゴキブリコンビナート」で青あざを作りながら芝居をしていた人である。元々の華やかで派手な顔からはちょっと距離感のあることをするのは昔からの嗜好である。それがすごくいい意味で作品作りに反映されていて面白かった。上手い役者が最高のテンションで、自分の演技の力と得意芸をトレーディングカードを切るように出してくる。
最初はちょっとひいてしまったが、だんだんと引き込まれていくから不思議だ。遠藤かおる(男)のMr.ビーンの真似も米米クラブのMINAKOのはじけつ内田裕也の真似も面白い。いやあ、笑ったし楽しんだ。90分があっという間だった。二枚目の石川さんは身を投げ出して頑張っていて好感。松山尚子さんは初見だか力のあるコメディアンヌであった。役者の質も粒ぞろいだね。美術もチープ感はあるが実は相当凝っていた。
2011年9月23日 駅前劇場
主演/藤田記子
特別友情出演/MINAKO(米米CLUB)
/千代田 信一(拙者ムニエル)、松山 尚子(宝井プロジェクト)
遠藤 かおる(吉本新喜劇)、石川 伸一郎(ねじリズム )
「観客を元気にしてくれる粒よりの俳優たち」
澤田育子は10年ほど前に名前を公表せずに「ゴキブリコンビナート」で青あざを作りながら芝居をしていた人である。元々の華やかで派手な顔からはちょっと距離感のあることをするのは昔からの嗜好である。それがすごくいい意味で作品作りに反映されていて面白かった。上手い役者が最高のテンションで、自分の演技の力と得意芸をトレーディングカードを切るように出してくる。
最初はちょっとひいてしまったが、だんだんと引き込まれていくから不思議だ。遠藤かおる(男)のMr.ビーンの真似も米米クラブのMINAKOのはじけつ内田裕也の真似も面白い。いやあ、笑ったし楽しんだ。90分があっという間だった。二枚目の石川さんは身を投げ出して頑張っていて好感。松山尚子さんは初見だか力のあるコメディアンヌであった。役者の質も粒ぞろいだね。美術もチープ感はあるが実は相当凝っていた。
2011年9月23日 駅前劇場
作・田村孝裕 演出・上村聡史
出演 金内喜久夫、中村彰男、高橋克明、浅野雅博、木津誠之、亀田佳明
倉野章子、金沢映子、山崎美貴、片渕忍、上田桃子、吉野実紗


「田村作品/文学座だからこそ求めたい水準は、もっと何もない芝居」
美術、照明、衣装、もちろん演技は大変うまくて安心してみていられる。日本の演劇の最高峰である。しかし、この演出はどうだろう。若い上村さんの演出はスピード感を保つために無理して急いでいるところはないだろうか?特に転換などでその意識がものすごく感じられた。役者さんの演技がそのスピード感の中でも自然で、テンポやリズムを意識している事を感じないだけに、少し残念。
田村作品だけに高い水準にあるのだけれど、ここでも本当に鉄道マニアであることが必要だったのかが分からない。そこに作者の技巧を感じてしまうのだ。まあ、こういう高いレベルの芝居だからこその戯れ言ではあるが…。中村さんが年を取ったなあと思った。金内さんはドンキホーテのときと同じく最高に笑える。亀田さんは、また違った味わいで面白い。倉野さんは可愛い。しかし、本当の悪人が誰もでてこない。特に隣人にもう少し悪意のある人がいてもいいのではとも思った。
2011年9月20日@吉祥寺シアター
出演 金内喜久夫、中村彰男、高橋克明、浅野雅博、木津誠之、亀田佳明
倉野章子、金沢映子、山崎美貴、片渕忍、上田桃子、吉野実紗
「田村作品/文学座だからこそ求めたい水準は、もっと何もない芝居」
美術、照明、衣装、もちろん演技は大変うまくて安心してみていられる。日本の演劇の最高峰である。しかし、この演出はどうだろう。若い上村さんの演出はスピード感を保つために無理して急いでいるところはないだろうか?特に転換などでその意識がものすごく感じられた。役者さんの演技がそのスピード感の中でも自然で、テンポやリズムを意識している事を感じないだけに、少し残念。
田村作品だけに高い水準にあるのだけれど、ここでも本当に鉄道マニアであることが必要だったのかが分からない。そこに作者の技巧を感じてしまうのだ。まあ、こういう高いレベルの芝居だからこその戯れ言ではあるが…。中村さんが年を取ったなあと思った。金内さんはドンキホーテのときと同じく最高に笑える。亀田さんは、また違った味わいで面白い。倉野さんは可愛い。しかし、本当の悪人が誰もでてこない。特に隣人にもう少し悪意のある人がいてもいいのではとも思った。
2011年9月20日@吉祥寺シアター
チェリーブロッサムハイスクール メロス
脚本:荒川修寺 演出:柴田雄平 出演 柴田雄平 渡部ラム 野田政虎 荒川修寺 山咲広美 池上武蔵 もなみのりこ


劇団のロゴが、ゴッドファーザーの字体と極似。ということで気になっていた劇団の初見。走れメロスだった。八百屋の素舞台、廻りに椅子、高度な照明、映像とリズムと音楽を使って90分の作品を肉体を酷使してつないでいく。一人が何十もの役をやりつつ、スピーディな展開。そう、惑星ピスタチオの手法に似すぎているのだ。それならば、もっとスケールのでかい。もっと巧い役者の、もっと肉体を酷使したそれを、もう20年以上前に観ている。
最初の10分で飽きてしまい、90分が長くてたまらなかった。ただし、役者は、渡部ラム、柴田雄平が良かった。真面目に肉体を使いユーモアが溢れていた。照明がムービングなんかも使っていて幾らの予算なんだろうと思うくらいに羨ましかった。
2011年9月11日 こまばアゴラ劇場
脚本:荒川修寺 演出:柴田雄平 出演 柴田雄平 渡部ラム 野田政虎 荒川修寺 山咲広美 池上武蔵 もなみのりこ
劇団のロゴが、ゴッドファーザーの字体と極似。ということで気になっていた劇団の初見。走れメロスだった。八百屋の素舞台、廻りに椅子、高度な照明、映像とリズムと音楽を使って90分の作品を肉体を酷使してつないでいく。一人が何十もの役をやりつつ、スピーディな展開。そう、惑星ピスタチオの手法に似すぎているのだ。それならば、もっとスケールのでかい。もっと巧い役者の、もっと肉体を酷使したそれを、もう20年以上前に観ている。
最初の10分で飽きてしまい、90分が長くてたまらなかった。ただし、役者は、渡部ラム、柴田雄平が良かった。真面目に肉体を使いユーモアが溢れていた。照明がムービングなんかも使っていて幾らの予算なんだろうと思うくらいに羨ましかった。
2011年9月11日 こまばアゴラ劇場
TRASHMASTERS『背水の孤島』
作演出・中津留章仁 出演 カゴシマジロー ひわだこういち 吹上タツヒロ 阿部薫 林田麻里 木下智恵 大友陸 ほか

「重量オーバー」
前に観たのは数年前。今回も分け合ってみせてもらった。だからこそできるだけポジティブに書きたいなとも思う。作者の力量は分かる。既に商業ベースに乗っている作家だ。
震災後のメディアの現状を「説明台詞」でつなぐ「プロローグ」に、震災後のバラックのようなところで過ごす家族の物語「蠅」と、数年後の東京でのテロ事件にまつわる話「背水の孤島」の3部構成。と内容をまとめてしまうと乱暴すぎるか。
多少甘ったるいなあと思う台詞はあるけれども、第一部の「蠅」は77分で飽きずにみることができた。林田麻里がうまい。しかし、プロローグや第二部の「背水の孤島」は正直観るのが辛い。役者がうまいので聞けるが「説明台詞」が多すぎ、政治経済の情報や考え方もちょっと無理があるところもあり、如何なものかと思うところもアリ辛い。何で財務大臣がこんな都会のベンチャー企業の社長の小さなオフィスみたいなところにいるのか?と思っただけで…。さらに、上演時間3時間20分越えて疲労困憊。金払っていってたら正直、途中で帰ったと思う。役者は巧い。すごい。
演出もいいです。ただ、本が長い。長すぎる事が全ての…
2011年9月9日@笹塚ファクトリー
作演出・中津留章仁 出演 カゴシマジロー ひわだこういち 吹上タツヒロ 阿部薫 林田麻里 木下智恵 大友陸 ほか
「重量オーバー」
前に観たのは数年前。今回も分け合ってみせてもらった。だからこそできるだけポジティブに書きたいなとも思う。作者の力量は分かる。既に商業ベースに乗っている作家だ。
震災後のメディアの現状を「説明台詞」でつなぐ「プロローグ」に、震災後のバラックのようなところで過ごす家族の物語「蠅」と、数年後の東京でのテロ事件にまつわる話「背水の孤島」の3部構成。と内容をまとめてしまうと乱暴すぎるか。
多少甘ったるいなあと思う台詞はあるけれども、第一部の「蠅」は77分で飽きずにみることができた。林田麻里がうまい。しかし、プロローグや第二部の「背水の孤島」は正直観るのが辛い。役者がうまいので聞けるが「説明台詞」が多すぎ、政治経済の情報や考え方もちょっと無理があるところもあり、如何なものかと思うところもアリ辛い。何で財務大臣がこんな都会のベンチャー企業の社長の小さなオフィスみたいなところにいるのか?と思っただけで…。さらに、上演時間3時間20分越えて疲労困憊。金払っていってたら正直、途中で帰ったと思う。役者は巧い。すごい。
演出もいいです。ただ、本が長い。長すぎる事が全ての…
2011年9月9日@笹塚ファクトリー
ヨーロッパ企画「ロベルトの操縦」
作演出・上田誠
出演 石田剛太 酒井善史 永野宗典 西村直子 本多力 山脇唯 山本真由美 中山祐一朗(阿佐ヶ谷スパイダース)ほか

「ロードムービーのような」
海外に派兵された日本の若者の話。砂漠の中の駐屯地?では今日も大きな事件はなく暇を持て余している。整備していたロベルトという乗り物で、最初は手に入らないコーラー、そして、海へと遊びにいっちゃおう!そしたら、レイア姫とおぼしき人とであってしまって…というまさにロードムービー。でかいサンダーバードに出てきそうな大きなセット。フライング、巧い役者などが相まって良質な作品になっている。中山祐一朗などは、その持ち味が十分に発揮されていた。そして、思うのだが永野宗典という俳優は本当にいいなあと思う。100分でまとめてくれたのも嬉しい。2011年9月8日@本多劇場
作演出・上田誠
出演 石田剛太 酒井善史 永野宗典 西村直子 本多力 山脇唯 山本真由美 中山祐一朗(阿佐ヶ谷スパイダース)ほか
「ロードムービーのような」
海外に派兵された日本の若者の話。砂漠の中の駐屯地?では今日も大きな事件はなく暇を持て余している。整備していたロベルトという乗り物で、最初は手に入らないコーラー、そして、海へと遊びにいっちゃおう!そしたら、レイア姫とおぼしき人とであってしまって…というまさにロードムービー。でかいサンダーバードに出てきそうな大きなセット。フライング、巧い役者などが相まって良質な作品になっている。中山祐一朗などは、その持ち味が十分に発揮されていた。そして、思うのだが永野宗典という俳優は本当にいいなあと思う。100分でまとめてくれたのも嬉しい。2011年9月8日@本多劇場
謎のキューピー 旗揚げ公演
「白いゲルニカ」作演出;謎のキューピー

独特の空気感を劇場に充満させていた。役者に力量の差もあった。立川志らく師匠がゲスト出演、ゴンゾーさんが友情出演。二人のシーンが、物語の本筋とは違うのだが、その独特の世界に混じるとこれまた不思議。80分の上演時間。中野あくとれ 2011年7月8日
双数姉妹「サヨナラ」作演出/小池竹見
明星真由美という劇団を辞めて稼げるようになったスターを招いての公演。小池さんは絶対に新しいものを、人とは違うものをやるという強い意志があって、その原理至上主義になっているように思える。しかし、それは申し訳ないが、ほぼ似たような事をどこかでやっている。正直観るのが痛かった。2011年7月16日@赤坂REDシアター
3.14ch「葉山」作演出・ムランティンタランティーノ

現代口語の何も起こらない芝居かなと思っていたらそうでもない。演劇的な世界がちゃんと用意されていた。先ずは可愛い女子が山ほど出て来た。正直、舞台美術がちょっと雑な感じがしたし、雨の振らせ方とかにアレレ感があった。こういう芝居をふらりと観に行って出会うと嬉しいのかも。2011年7月23日@ワーサルシアター
阿佐ヶ谷スパイダース「荒野に立つ」
作演出・長塚圭史

こんだけすごい俳優を集めて何をやるか?と思ったら、長塚圭史はやはり留学の前後にいろんな作家に影響されて、引き裂かれてしまったような気がして成らない。才能のある人だからいつかは着地点を見つけるだろうが、例えば不条理劇の要素を考えると、先日観た別役実の新作の方が、瑞々しく貫き感を感じるのだ。役者の魅力で今は客はついてきているけれども、いったいどのようになっていくのだろうか?
2011年7月25日@シアタートラム
犬と串「愛・王子博」作演出・モラル

作品のテーマに始まって、美術、音楽、衣装に至るまで入念に準備された若々しくも若々しくない作品。王道のテーマは、現在の閉塞感が漂う時代の空気をきちんと受け止めていて、震災を舞台にしても、その設定を利用しているだけで、何も震災の本質と向かっていない他の多くの作品と根本的に違うものがあった。
2011年7月27日@王子小劇場
「白いゲルニカ」作演出;謎のキューピー
独特の空気感を劇場に充満させていた。役者に力量の差もあった。立川志らく師匠がゲスト出演、ゴンゾーさんが友情出演。二人のシーンが、物語の本筋とは違うのだが、その独特の世界に混じるとこれまた不思議。80分の上演時間。中野あくとれ 2011年7月8日
双数姉妹「サヨナラ」作演出/小池竹見
明星真由美という劇団を辞めて稼げるようになったスターを招いての公演。小池さんは絶対に新しいものを、人とは違うものをやるという強い意志があって、その原理至上主義になっているように思える。しかし、それは申し訳ないが、ほぼ似たような事をどこかでやっている。正直観るのが痛かった。2011年7月16日@赤坂REDシアター
3.14ch「葉山」作演出・ムランティンタランティーノ
現代口語の何も起こらない芝居かなと思っていたらそうでもない。演劇的な世界がちゃんと用意されていた。先ずは可愛い女子が山ほど出て来た。正直、舞台美術がちょっと雑な感じがしたし、雨の振らせ方とかにアレレ感があった。こういう芝居をふらりと観に行って出会うと嬉しいのかも。2011年7月23日@ワーサルシアター
阿佐ヶ谷スパイダース「荒野に立つ」
作演出・長塚圭史
こんだけすごい俳優を集めて何をやるか?と思ったら、長塚圭史はやはり留学の前後にいろんな作家に影響されて、引き裂かれてしまったような気がして成らない。才能のある人だからいつかは着地点を見つけるだろうが、例えば不条理劇の要素を考えると、先日観た別役実の新作の方が、瑞々しく貫き感を感じるのだ。役者の魅力で今は客はついてきているけれども、いったいどのようになっていくのだろうか?
2011年7月25日@シアタートラム
犬と串「愛・王子博」作演出・モラル
作品のテーマに始まって、美術、音楽、衣装に至るまで入念に準備された若々しくも若々しくない作品。王道のテーマは、現在の閉塞感が漂う時代の空気をきちんと受け止めていて、震災を舞台にしても、その設定を利用しているだけで、何も震災の本質と向かっていない他の多くの作品と根本的に違うものがあった。
2011年7月27日@王子小劇場
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
HP:
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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