佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 流山児☆事務所 唐十郎 由比正雪 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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唐十郎 作
流山児祥 演出

 60歳を過ぎて流山児祥はますます危なくなってきている。久々の唐十郎の作品をどう料理していくのか興味がつきない。


 面白くなかった。冒頭のダンスシーンや個々の俳優の面白さはあったけれど、物語として演劇としてなんか盛り上がっていかないのだ。濃密な空気が立ち上がって来ないのだ。先日のザスズナリでの舞台があまりにも面白かったので高い期待をしていったのだが。流山児☆事務所の公演らしいなあと思った。
 流山児☆事務所の公演ってこういうことがあるんです。前は面白かったのに、今回はダメみたいな。それも、僕の記憶だとでかい会場、特に本多劇場で公演する時に失速することが多い。反対にスペース早稲田で公演するときは面白いことが多いんだよなあ。何でだろう。
 面白いシーンはたくさんある。迫力も美しさもある。たとえば、冒頭の河原乞食のシーンや、島原の乱のシーン、塩野谷さんの殺陣の美しさや、沖田乱の動きや存在感、栗原茂の歌、甲津拓平のザピーナッツ風の歌とか、などなど個々のシーンは美しく成立しているのが、それらが融合しひとつの芝居として流れを作り、ドラマツルギーとして観客の僕の血を煮えたぎるように立ち上がっていかない。きっと時おり入る長台詞、シーンとして長過ぎるところなどで失速するのではないか。いや、何でかは一度見ただけでは分からない。とにかく時計を何回も見てしまった。最初にみたのは芝居が始まって40分だった。まだ1時間以上あるんだと思った。演劇というものは本当に難しいなあと思った。
 

2008年8月11日
本多劇場
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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