自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
演出 ルパートグールド
脚本/音楽 ライオネルバート
出演 ローワンアトキンソン
今回ロンドン行きを決めた最大の理由がこれ。Mr.ビーンことローワンアトキンソンがあの名作ミュージカル「オリバー」でスリ団の親玉フェイギン役をやるときいたからだ。どちらかというと声も出さずに笑いを取ったミスタービーンと真逆。唄って踊って。それも、イギリス人にとって誰もがしってる最高のエンタティメント作品である「オリバー」。今までに多くの名優がやってきた。このプロダクションは1994年のマッキントッシュ版。この初演は、「ミスサイゴン」のエンジニア、映画なら「未来惑星ブラジル」「カリブの海賊」などなど山ほどでているジョナサンプライスがやった。このプロダクションのシンガポール公演も見ているので3回目。しかし、今回は格が違った。出演者の意気込みが違う。決定版にしてやろうという意気込みがスゴい。もちろん12月12日に開幕して10日も経っていないタイミングでみたということもあるだろうけど、いやあスゴかった。ローワンアトキンソンは、元々の台本に忠実であるが、彼自身のオリジナルなギャグも付け加えていた。自分が隠しもっているスリでの戦利品を眺めるシーンでティアラを身につけたり、オペラグラスを出して、1階席を見ながら「おお、このオペラグラスがあれば、私は金持ちが見える」。3階の天井桟敷を見ながら「今度は貧乏人が見える」とやって大受け。これ、よく中村勘三郎さんがやるギャグだけど。古今東西一緒だなと思った。とにかく唄って踊って、動いて面白いのだ。天才ってこれだなと思った。
もちろん他のキャスト、特にナンシー役のJodie Prengerも良かった。それにしても前に見たときを印象が違うなあと思っていたら、どうも演出が違うし、振付けもあのマシューボーンになっていた。そりゃ違うや。ロンドンに行く機会があったら是非見てもらいたい。
誰かが3階席から隠し撮りした違法映像ですし、画像が悪くてほとんど分かりませんが、ローワンの見事な歌声をきいてもらえます。きっと直ぐに削除になってしまうと思うので、すぐにどうぞ!
12月20日 ドロリーレーン劇場(ロンドン)
脚本/音楽 ライオネルバート
出演 ローワンアトキンソン
今回ロンドン行きを決めた最大の理由がこれ。Mr.ビーンことローワンアトキンソンがあの名作ミュージカル「オリバー」でスリ団の親玉フェイギン役をやるときいたからだ。どちらかというと声も出さずに笑いを取ったミスタービーンと真逆。唄って踊って。それも、イギリス人にとって誰もがしってる最高のエンタティメント作品である「オリバー」。今までに多くの名優がやってきた。このプロダクションは1994年のマッキントッシュ版。この初演は、「ミスサイゴン」のエンジニア、映画なら「未来惑星ブラジル」「カリブの海賊」などなど山ほどでているジョナサンプライスがやった。このプロダクションのシンガポール公演も見ているので3回目。しかし、今回は格が違った。出演者の意気込みが違う。決定版にしてやろうという意気込みがスゴい。もちろん12月12日に開幕して10日も経っていないタイミングでみたということもあるだろうけど、いやあスゴかった。ローワンアトキンソンは、元々の台本に忠実であるが、彼自身のオリジナルなギャグも付け加えていた。自分が隠しもっているスリでの戦利品を眺めるシーンでティアラを身につけたり、オペラグラスを出して、1階席を見ながら「おお、このオペラグラスがあれば、私は金持ちが見える」。3階の天井桟敷を見ながら「今度は貧乏人が見える」とやって大受け。これ、よく中村勘三郎さんがやるギャグだけど。古今東西一緒だなと思った。とにかく唄って踊って、動いて面白いのだ。天才ってこれだなと思った。
もちろん他のキャスト、特にナンシー役のJodie Prengerも良かった。それにしても前に見たときを印象が違うなあと思っていたら、どうも演出が違うし、振付けもあのマシューボーンになっていた。そりゃ違うや。ロンドンに行く機会があったら是非見てもらいたい。
誰かが3階席から隠し撮りした違法映像ですし、画像が悪くてほとんど分かりませんが、ローワンの見事な歌声をきいてもらえます。きっと直ぐに削除になってしまうと思うので、すぐにどうぞ!
12月20日 ドロリーレーン劇場(ロンドン)
グラズノフ作曲
ヌドレフヌレエフ振付
ケビンルードス指揮 ケルン交響楽団
オレリーデュポン ホセマルティヌス カールパケット エマニュエルホフ ほか出演
パリオペラ座を最初に観たのは高校生の時です。まだ、シルヴィギエムが登場する前で、マリアポントワが確か踊っていたと思います。僕の高校は都立富士高校。まあ一流進学高でした。そこに亡くなった大家政子さんが売れ残っているパリオペラ座の来日公演のチケットを大量にプレゼントしてくれて見たい人は無料で見られるというのでクラスメイトと40人くらいでジゼルを観に行ったのが最初です。何か奇麗だよなあという感じでした。それ以降、ホントに教養の一環の感じで、世界で一流とよばれるバレエ団の公演は見ましたが、美しさという点ではパリオペラ座に勝るものはないと思います。それは、衣装や美術、振付、そして、ダンサーそのもの自体もメチャクチャ奇麗なんです。女の美しさを極限まで引き出したって感じでしょうか。
8年くらい前にガルニエで「白鳥」を見たときも、いやあ美しいなあという感じでした。日本でボリショイバレエ団(それもソビエト時代のグリゴローヴィッチが権力の中枢にいた時代)のそれは、哀しく美しくって感じだし、シルビイギエムが絶頂のころのロイヤルバレエ団の来日公演のそれも美しいなあとは思ったけれど、パリオペラ座のそれには叶わないって感じでした。
ライモンダは初見。有名だけどなかなか見られない作品でして、せっかくなので並んでみました。ところがオペラ座はホントに馬蹄形でボックス席の2列目以降だとホントに見難いんです。2階席で舞台にはほど近いのですが、ホント座っていると半分くらいしか見えないので、最初の2幕は立ちっぱなし。3幕は同じボックスの親子づれが帰ったのでゆっくり見られましたが、ホントにこれもキレイで楽しく女の子が見たら喜ぶこと間違いなしだなあと思ってみてました。
そして、オレリーデュポンの美しいこと、華やかなこと、優美なこと。うーーーん、バレエファンになってしまいそう。そんな感じの彼女でした。
しかし、同時期にほぼ毎日、ガルニエとバスチーユで公演やっているので、こちらのオケはケルン交響楽団だそうです。でも良かったですよ。終わってキャスト表みるまで気がつかなかった。
まあ、僕があれこれいうのも何なんで皆さん画像で見て下さい。特設サイトはきっと期限がくるとなくなってしまうと思うので早めに。youtubeの方はきっと古い映像ですが、パリオペラ座であり、美術などは一緒ですが画像が暗く良さが伝わるか…。まあ、どうぞ。
フランス3のライモンダ特設サイト 美しい映像が山ほど
画像が暗く素晴らしい舞台装置は分かり難いかもしれませんが…
2008年12月23日
パリオペラ座ガルニエ(パリ)
ヌドレフヌレエフ振付
ケビンルードス指揮 ケルン交響楽団
オレリーデュポン ホセマルティヌス カールパケット エマニュエルホフ ほか出演
パリオペラ座を最初に観たのは高校生の時です。まだ、シルヴィギエムが登場する前で、マリアポントワが確か踊っていたと思います。僕の高校は都立富士高校。まあ一流進学高でした。そこに亡くなった大家政子さんが売れ残っているパリオペラ座の来日公演のチケットを大量にプレゼントしてくれて見たい人は無料で見られるというのでクラスメイトと40人くらいでジゼルを観に行ったのが最初です。何か奇麗だよなあという感じでした。それ以降、ホントに教養の一環の感じで、世界で一流とよばれるバレエ団の公演は見ましたが、美しさという点ではパリオペラ座に勝るものはないと思います。それは、衣装や美術、振付、そして、ダンサーそのもの自体もメチャクチャ奇麗なんです。女の美しさを極限まで引き出したって感じでしょうか。
8年くらい前にガルニエで「白鳥」を見たときも、いやあ美しいなあという感じでした。日本でボリショイバレエ団(それもソビエト時代のグリゴローヴィッチが権力の中枢にいた時代)のそれは、哀しく美しくって感じだし、シルビイギエムが絶頂のころのロイヤルバレエ団の来日公演のそれも美しいなあとは思ったけれど、パリオペラ座のそれには叶わないって感じでした。
ライモンダは初見。有名だけどなかなか見られない作品でして、せっかくなので並んでみました。ところがオペラ座はホントに馬蹄形でボックス席の2列目以降だとホントに見難いんです。2階席で舞台にはほど近いのですが、ホント座っていると半分くらいしか見えないので、最初の2幕は立ちっぱなし。3幕は同じボックスの親子づれが帰ったのでゆっくり見られましたが、ホントにこれもキレイで楽しく女の子が見たら喜ぶこと間違いなしだなあと思ってみてました。
そして、オレリーデュポンの美しいこと、華やかなこと、優美なこと。うーーーん、バレエファンになってしまいそう。そんな感じの彼女でした。
しかし、同時期にほぼ毎日、ガルニエとバスチーユで公演やっているので、こちらのオケはケルン交響楽団だそうです。でも良かったですよ。終わってキャスト表みるまで気がつかなかった。
まあ、僕があれこれいうのも何なんで皆さん画像で見て下さい。特設サイトはきっと期限がくるとなくなってしまうと思うので早めに。youtubeの方はきっと古い映像ですが、パリオペラ座であり、美術などは一緒ですが画像が暗く良さが伝わるか…。まあ、どうぞ。
フランス3のライモンダ特設サイト 美しい映像が山ほど
画像が暗く素晴らしい舞台装置は分かり難いかもしれませんが…
2008年12月23日
パリオペラ座ガルニエ(パリ)
サイモンラトル指揮
ベルリオーズ作曲 宗教裁判官
シューマン作曲 交響曲3番&4番
パリの滞在で楽しみにしていた演奏会。パリで管弦楽を聴くのは初めてだ。それも伝説の劇場。シャンゼリゼ劇場。あの春の祭典の初演の劇場だ。20世紀初頭のパリでストラビンスキーのその現代の息吹あふれた作品は聴衆の強烈な拒否反応を受けたという。その劇場も楽しみ。もはやベルリンフィルのシェフとして以外は日本ではなかなかきけないであろうサイモンらトルの指揮。それも、シューマンの交響曲をやるというのも。
先ずは劇場の感想から。音がデッドで残響がほとんどなくオケのざらざら感ばかりが目立ってしまった。日本、特に東京のコンサートホールは世界でも指折りの名ホールなんだなあと改めて感じた。こんな酷い音響のホールでパリの人たちは演奏をきくのかと思うと本当に可哀想だ。
シューマンに先立て短いベルリオーズの管弦楽が演奏されたが、これがサイモンラトルの指揮する管弦楽団なのかと愕然としたくらい。第一バイオリンはバラバラだし、管のバランスも良くない。でも、それはオケというよりもホールが悪く、お互いのハーモニーを作るのに必要な曲と時間だったのだ。
シューマンに入ってからはオケの調子も上がり、よい演奏会になったとは思う。しかし、サイモンラトルは丁寧に音楽作りをするのだが、1990年ごろ、ミュンヘンフィルがチェリビダッケとともに来日した時にきかせたシューマンの交響曲の面白さを凌駕するものではなかったなあ。まあ、シューマンの交響曲を楽しくきかせてくれたというだけでも嬉しいし、先日の日本でのブラームスの交響曲全曲を聴かせてくれて、ラトルの技量というのも良く分かった感じで。まあ、そんな感じ。
この夜のベルリオーズはなかったことにしてあげたい。
エイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団
1986年、イギリス古楽器界の精鋭たちが協同で出資し、自主運営のオーケストラとしてエイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団(OAE)を結成。結成後たちまち頭角を表わし、さらに1992年、フランス・ブリュッヘンとサー・サイモン・ラトルを客演常任指揮者に迎え新たな栄光への道を歩み始める。ブリュッヘンとラトルは、ともにOAEの方向性を「古楽器が作られたその時代の正統性と、我々が生きる現代における価値を結合させること」と定義している。それは国際的な指揮者たち-マッケラス、ノリントン、クリスティ等-と頻繁に共演することによって更に堅固なものとなるほか、また古楽器ではあまり聴かれないロマン派の作品を演奏することからも象徴される。OAEはロイヤル・フェスティバル・ホールのアソシエート・オーケストラと、ブリスドルのセイント・ジョージ・ホールのレジデント・オーケストラを務めるほか、1989年ラトル指揮による「フィガロの結婚」に招かれて以来、グラインドボーンでも定期的に演奏を重ねている。バーミンガムのシンフォニー・ホール、パリのシテ・ドゥ・ラ・ミュージック、ニューヨークのリンカーン・センターでも定期的に活動を行なう。ツアーはすでに17カ国を越え、2002年初頭にはパリ・シャトレ劇場にてクリスティ指揮「ロデリンダ」を、さらにラトル指揮で「フィデリオ」を上演。1999年のザルツブルグ音楽祭では、ラトル指揮によりラモーの「ボレアード」を演奏し話題となった。(他のサイトより引用)
シャンゼリゼ劇場(パリ)
2008年12月22日
ベルリオーズ作曲 宗教裁判官
シューマン作曲 交響曲3番&4番
パリの滞在で楽しみにしていた演奏会。パリで管弦楽を聴くのは初めてだ。それも伝説の劇場。シャンゼリゼ劇場。あの春の祭典の初演の劇場だ。20世紀初頭のパリでストラビンスキーのその現代の息吹あふれた作品は聴衆の強烈な拒否反応を受けたという。その劇場も楽しみ。もはやベルリンフィルのシェフとして以外は日本ではなかなかきけないであろうサイモンらトルの指揮。それも、シューマンの交響曲をやるというのも。
先ずは劇場の感想から。音がデッドで残響がほとんどなくオケのざらざら感ばかりが目立ってしまった。日本、特に東京のコンサートホールは世界でも指折りの名ホールなんだなあと改めて感じた。こんな酷い音響のホールでパリの人たちは演奏をきくのかと思うと本当に可哀想だ。
シューマンに先立て短いベルリオーズの管弦楽が演奏されたが、これがサイモンラトルの指揮する管弦楽団なのかと愕然としたくらい。第一バイオリンはバラバラだし、管のバランスも良くない。でも、それはオケというよりもホールが悪く、お互いのハーモニーを作るのに必要な曲と時間だったのだ。
シューマンに入ってからはオケの調子も上がり、よい演奏会になったとは思う。しかし、サイモンラトルは丁寧に音楽作りをするのだが、1990年ごろ、ミュンヘンフィルがチェリビダッケとともに来日した時にきかせたシューマンの交響曲の面白さを凌駕するものではなかったなあ。まあ、シューマンの交響曲を楽しくきかせてくれたというだけでも嬉しいし、先日の日本でのブラームスの交響曲全曲を聴かせてくれて、ラトルの技量というのも良く分かった感じで。まあ、そんな感じ。
この夜のベルリオーズはなかったことにしてあげたい。
エイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団
1986年、イギリス古楽器界の精鋭たちが協同で出資し、自主運営のオーケストラとしてエイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団(OAE)を結成。結成後たちまち頭角を表わし、さらに1992年、フランス・ブリュッヘンとサー・サイモン・ラトルを客演常任指揮者に迎え新たな栄光への道を歩み始める。ブリュッヘンとラトルは、ともにOAEの方向性を「古楽器が作られたその時代の正統性と、我々が生きる現代における価値を結合させること」と定義している。それは国際的な指揮者たち-マッケラス、ノリントン、クリスティ等-と頻繁に共演することによって更に堅固なものとなるほか、また古楽器ではあまり聴かれないロマン派の作品を演奏することからも象徴される。OAEはロイヤル・フェスティバル・ホールのアソシエート・オーケストラと、ブリスドルのセイント・ジョージ・ホールのレジデント・オーケストラを務めるほか、1989年ラトル指揮による「フィガロの結婚」に招かれて以来、グラインドボーンでも定期的に演奏を重ねている。バーミンガムのシンフォニー・ホール、パリのシテ・ドゥ・ラ・ミュージック、ニューヨークのリンカーン・センターでも定期的に活動を行なう。ツアーはすでに17カ国を越え、2002年初頭にはパリ・シャトレ劇場にてクリスティ指揮「ロデリンダ」を、さらにラトル指揮で「フィデリオ」を上演。1999年のザルツブルグ音楽祭では、ラトル指揮によりラモーの「ボレアード」を演奏し話題となった。(他のサイトより引用)
シャンゼリゼ劇場(パリ)
2008年12月22日
監督 クリストファー・ノーラン
脚本 クリストファー・ノーラン ジョナサン・ノーラン
出演者 クリスチャン・ベール マイケル・ケイン ヒース・レジャー ゲイリー・オールドマン
アーロン・エッカート マギー・ギレンホール モーガン・フリーマン
バットマンは子どもの頃に楽しんでみていたテレビ番組だった。素直にアメリカに憧れたひとつのきっかけを作ってくれた楽しい番組だった。映画になって6本目の作品だというが、どの作品もゴッサムシティは重く暗く、バットマンも常に悩みを抱える。今回の作品も、重く暗い低音が作品全体に流れ、画面は暗く湿っているようである。善悪といったものを越えた人間の深い原罪に迫っているようである。だから、ヒースレンジャー演じるジョーカーも、クリスチャンベールにそれに付き添うマイケルケインも暗い。この作品は、ダークナイト。暗い夜ではなく、騎士なのだ。私は暗い騎士ではなく、黒い騎士と訳したい。素晴らしい演技、美術、演出、脚本があるが、ワーグナーを聴くような重さがある作品だ。しかし、何でロビンは出て来ないんだろう。
2008年12月16日
脚本 クリストファー・ノーラン ジョナサン・ノーラン
出演者 クリスチャン・ベール マイケル・ケイン ヒース・レジャー ゲイリー・オールドマン
アーロン・エッカート マギー・ギレンホール モーガン・フリーマン
バットマンは子どもの頃に楽しんでみていたテレビ番組だった。素直にアメリカに憧れたひとつのきっかけを作ってくれた楽しい番組だった。映画になって6本目の作品だというが、どの作品もゴッサムシティは重く暗く、バットマンも常に悩みを抱える。今回の作品も、重く暗い低音が作品全体に流れ、画面は暗く湿っているようである。善悪といったものを越えた人間の深い原罪に迫っているようである。だから、ヒースレンジャー演じるジョーカーも、クリスチャンベールにそれに付き添うマイケルケインも暗い。この作品は、ダークナイト。暗い夜ではなく、騎士なのだ。私は暗い騎士ではなく、黒い騎士と訳したい。素晴らしい演技、美術、演出、脚本があるが、ワーグナーを聴くような重さがある作品だ。しかし、何でロビンは出て来ないんだろう。
2008年12月16日
作詞/作曲 スティーヴン・シュワルツ
脚本 ウィニー・ホルツマン
原作 グレゴリー・マグワイア
演出 ジョー・マンテロ
この数年でもっとも感動した舞台作品のひとつが「ウィキッド」だ。2008年4月に劇団四季の舞台を観て驚いた。音楽、美術、ストーリー。何から何まで完璧な作品であり、現代的なのだ。誰が見ても楽しめる究極のエンタティメントであり、社会に対して牙をむき出すような強いメッセージ性もある。僕がいつか生み出してみたいのはこういう作品なのだ。
ロンドンに行ったので見た。早くブロードウェイバージョンも見たい。オリジナルキャストで見られないのは残念だがとにかく見ておきたい。ロンドン版を見て思ったのは、ロンドンもオリジナルキャストではないので仕方ないのだが、劇団四季の水準の高さだ。アンサンブルの高さはもちろん、個々の出演者のカリスマ性まで一歩も譲らない。特に四季バージョンの表キャストで見たときは圧倒的だった。僕はミュージカルはとにかく音楽が良くないとダメなのですが、この作品は完璧です。緑の肌のエルファバをもってきて、アメリカの人種差別やマイノリティ差別、そして、それを越えるのはきっと法律とかじゃなくて、人が心から変わること。人を愛することでしかないことも訴える。きっと、それは、社会に突きつけられた問題でもあるのだけれど、ひとりひとりに突きつけられた問題なのだ。それをドかーンと示す。さらに、オズの魔法使いの単純な善悪の関係をひっくり返す。
物事を単純に見ないことの大切さをも訴える。同時多発テロの後の異常なアメリカ社会に牙をむいた作品だったのだ。
こちらはトニー賞授賞式のときのパフォーマンスです。
2008年12月20日 アポロ劇場(ロンドン)
やっと見たニューヨーク版のウイキッド。もちろん素晴らしいのだけれど、エルファバの歌唱の迫力がいまひとつだった、技術的な問題よりも気持ちの込め方なんだと思った。最後のひとかけらが足りない感じなのだ。まあ、オープンして6年近く経っているわけで仕方のないことなんだけれど。
2009年1月21日 ガーシュイン劇場(ニューヨーク)
脚本 ウィニー・ホルツマン
原作 グレゴリー・マグワイア
演出 ジョー・マンテロ
この数年でもっとも感動した舞台作品のひとつが「ウィキッド」だ。2008年4月に劇団四季の舞台を観て驚いた。音楽、美術、ストーリー。何から何まで完璧な作品であり、現代的なのだ。誰が見ても楽しめる究極のエンタティメントであり、社会に対して牙をむき出すような強いメッセージ性もある。僕がいつか生み出してみたいのはこういう作品なのだ。
ロンドンに行ったので見た。早くブロードウェイバージョンも見たい。オリジナルキャストで見られないのは残念だがとにかく見ておきたい。ロンドン版を見て思ったのは、ロンドンもオリジナルキャストではないので仕方ないのだが、劇団四季の水準の高さだ。アンサンブルの高さはもちろん、個々の出演者のカリスマ性まで一歩も譲らない。特に四季バージョンの表キャストで見たときは圧倒的だった。僕はミュージカルはとにかく音楽が良くないとダメなのですが、この作品は完璧です。緑の肌のエルファバをもってきて、アメリカの人種差別やマイノリティ差別、そして、それを越えるのはきっと法律とかじゃなくて、人が心から変わること。人を愛することでしかないことも訴える。きっと、それは、社会に突きつけられた問題でもあるのだけれど、ひとりひとりに突きつけられた問題なのだ。それをドかーンと示す。さらに、オズの魔法使いの単純な善悪の関係をひっくり返す。
物事を単純に見ないことの大切さをも訴える。同時多発テロの後の異常なアメリカ社会に牙をむいた作品だったのだ。
こちらはトニー賞授賞式のときのパフォーマンスです。
2008年12月20日 アポロ劇場(ロンドン)
やっと見たニューヨーク版のウイキッド。もちろん素晴らしいのだけれど、エルファバの歌唱の迫力がいまひとつだった、技術的な問題よりも気持ちの込め方なんだと思った。最後のひとかけらが足りない感じなのだ。まあ、オープンして6年近く経っているわけで仕方のないことなんだけれど。
2009年1月21日 ガーシュイン劇場(ニューヨーク)
作曲 チャイコフスキー
指揮 コーエンケッセルズ
振付 ピーターライト(オリジナル) レフイワノフ
管弦楽 ロイヤルバレエシンフォニア管弦楽団
クララ イオナルーツ
ドッセルマイヤー ゲーリアイブス
くるみ割り人形 リチャードセベラ
シュガープラムフェリー 吉田都
プリンス フェデリコボネリ
ロイヤルオペラのくるみ割り人形は大変取るのが難しかった。当日の朝10時に並んでやっと取れた。それも、今年のくるみ割り人形の公演でもっともいいキャストでの公演というわけだ。その頂点を極めているのが日本人の吉田都。彼女の踊りは確かに高い技術と表現力に富み、欧米の優雅さと日本人の繊細さを兼ね備えた素晴らしいものだった。小さな身体でよくあそこまで到達したものだと感心した。昼にENOで見たからか、ロイヤルバレエの技術と表現の違いを見せつけられた感じだ。舞台も原作に忠実で美しく豪華だ。演奏も上。
僕が最初にみたバレエは旧ソ連邦時代に来日したキーロフバレエで、とても幻想的な素敵な作品だった。今から32年前1976年、僕が高校一年に見ていると思う。初めて東京文化会館に自分で足を踏み入れたのもそのときだったと思う。幼い時から家にあったレコードで何回も何回もくるみ割り人形の組曲を聴いており、いつか生で見てみたいと思っていたのだ。安い3階くらいの席のチケットで1幕などは見ていたのだがもっと近くで見たいと、2幕以降は1階の最前列のドアの影に隠れてみた。それも、チェレスタの演奏の時にはあまりにも興味があって、オーケストラボックスから乗り出して演奏を見てしまった。申し訳ないことに演奏家が間違えてしまった。きっと僕のせいだ。今でも後悔している。指揮者は間違えたソビエト人演奏家を物凄い形相で睨みつけていた。
それからずーっと見なかった。ソビエト連邦が崩壊したあとに、ロシアからやってきた巡業バレエ団のくるみ割りを見たがあまりにも酷く、がっかりしたものだ。ドスンドスンと舞台に落ちる音ばかりが印象に残っている。
それ以来見ていなかったくるみ割りを一日に2回も見るのだからねえ。面白いですわ。
もちろん、ロイヤルバレエのそれはずーっと忘れないでしょう。僕に子供がいたら、特に女の子がいたら絶対に毎年連れて行きたいなと思ったです。夢と幻想とファンタジー。ロイヤルオペラハウスでのロイヤルバレエのそれは、それを忠実に守った作品でした。
舞台の模様が次のサイトで少しご覧になれます。
http://www.roh.org.uk/video/index.html?bcpid=1733261711&bclid=1740131613&bctid=1881622571
2008年12月19日
ロイヤルオペラハウス(ロンドン)
指揮 コーエンケッセルズ
振付 ピーターライト(オリジナル) レフイワノフ
管弦楽 ロイヤルバレエシンフォニア管弦楽団
クララ イオナルーツ
ドッセルマイヤー ゲーリアイブス
くるみ割り人形 リチャードセベラ
シュガープラムフェリー 吉田都
プリンス フェデリコボネリ
ロイヤルオペラのくるみ割り人形は大変取るのが難しかった。当日の朝10時に並んでやっと取れた。それも、今年のくるみ割り人形の公演でもっともいいキャストでの公演というわけだ。その頂点を極めているのが日本人の吉田都。彼女の踊りは確かに高い技術と表現力に富み、欧米の優雅さと日本人の繊細さを兼ね備えた素晴らしいものだった。小さな身体でよくあそこまで到達したものだと感心した。昼にENOで見たからか、ロイヤルバレエの技術と表現の違いを見せつけられた感じだ。舞台も原作に忠実で美しく豪華だ。演奏も上。
僕が最初にみたバレエは旧ソ連邦時代に来日したキーロフバレエで、とても幻想的な素敵な作品だった。今から32年前1976年、僕が高校一年に見ていると思う。初めて東京文化会館に自分で足を踏み入れたのもそのときだったと思う。幼い時から家にあったレコードで何回も何回もくるみ割り人形の組曲を聴いており、いつか生で見てみたいと思っていたのだ。安い3階くらいの席のチケットで1幕などは見ていたのだがもっと近くで見たいと、2幕以降は1階の最前列のドアの影に隠れてみた。それも、チェレスタの演奏の時にはあまりにも興味があって、オーケストラボックスから乗り出して演奏を見てしまった。申し訳ないことに演奏家が間違えてしまった。きっと僕のせいだ。今でも後悔している。指揮者は間違えたソビエト人演奏家を物凄い形相で睨みつけていた。
それからずーっと見なかった。ソビエト連邦が崩壊したあとに、ロシアからやってきた巡業バレエ団のくるみ割りを見たがあまりにも酷く、がっかりしたものだ。ドスンドスンと舞台に落ちる音ばかりが印象に残っている。
それ以来見ていなかったくるみ割りを一日に2回も見るのだからねえ。面白いですわ。
もちろん、ロイヤルバレエのそれはずーっと忘れないでしょう。僕に子供がいたら、特に女の子がいたら絶対に毎年連れて行きたいなと思ったです。夢と幻想とファンタジー。ロイヤルオペラハウスでのロイヤルバレエのそれは、それを忠実に守った作品でした。
舞台の模様が次のサイトで少しご覧になれます。
http://www.roh.org.uk/video/index.html?bcpid=1733261711&bclid=1740131613&bctid=1881622571
2008年12月19日
ロイヤルオペラハウス(ロンドン)
この数年で見た最高にごきげんなミュージカルといったらこれ!ニューヨークに行った時に、半額チケットでまあ見とこうかくらいの気持ちで観に行ったら最高に面白くて笑った笑った。音楽が最高にいいんです。メロディがキレイでユーモアに富んでいて。こういうのを生み出したい。心から強く思います。ロンドンでやっていたので観に行きました。こちらでも大受け。もう自分で批評とか書くレベルじゃないです。最高です。大人が見て面白い知的でユーモア溢れる、でも人生についてちょっぴり考えさせられるポジティブ指向満載の作品です。ぜひご覧あれ!日本人も大活躍しますよ。
2008年12月19日
ノエルカワード劇場(ロンドン)
BBCのチャリティ番組の映像ですがセットなどはほぼ一緒。冒頭のシーンで会社をクビになったり、恋が上手く行かなかったりで、ホントはコメディアンになりたかったんだけど、もう32歳!「ホントに嫌になった」と唄うシーン。
同じシーンですが、こちらは本家ブロードウェイヴァージョン。トニー賞の時のスペシャルパフォーマンスです。ここで出てくる日本人役の女性。ブロードウェイでもみましたが、最高に受けていました。ぜひこの人を見てもらいたくてアップしました。
きっと隠して誰かが撮影したのでしょうね。インターネットはポルノ!と決めつけて唄う、最高に楽しい唄。
モールスベジャール振付
ベロパーン指揮
パリオペラ座管弦楽団
これが死か? 火の鳥 春の祭典
マニュエルルグリ カールパケット ニコラリルッシュ ステファニーロンベルグ ほか
春の祭典が見られますが期間限定のはずなので、今すぐどうぞ!
20世紀を代表する振付け師、モーリスベジャール!が亡くなって1年。年末のバスチーユでは追悼の公演と展覧会が行われていました。ベジャールのバレエから3作品が踊られるわけです。
ライモンダの古典的な方はチケットが完売で当日ヘンテコな席しか取れなかったのですが、こちらは、パリ当日にボックスオフィスに行くと前から5列目の真ん中が残っていてみました。それも、バレエファンにとっては目もくらむ配役陣です。
高校の時に大家政子さんからもらったチケットで見たパリオペラ座の「ジゼル」。その次にパリオペラ座の来日公演を見たのがベジャールプロでした。78年から80年のころの公演です。こちらは自腹で行きました。1階席の一番後ろ、NHKホールだったと思います。なぜか、シルヴィギエムがビデオカメラで舞台を撮影していたのを鮮明に覚えています。3本くらいやったと思いますが見たかったのは春の祭典。何しろ高校の体育祭の応援合戦でなぜか僕に何か考えてくれと頼まれて、龍と戦う日本古代の戦士の踊りってのを、ストラビンスキーの春の祭典に併せてやるってのをやったんですよ。僕の振付けで。信じられないですね。男子30人でやるんですわ。いま考えると何だかヘンテコですが。でも大評判だったんです。まあ、高校内でですけど。俺がやったのは龍の頭ですね。
3日間近くの公園で夜集まって練習する。そんな感じでした。ヘンテコな高校生だったなあ、俺。
何で春の祭典にしたかっていうと、クラシック音楽ファンで、やっとこさストラビンスキーまで高校に入り辿り着いた僕は、ピーエルブーレーズの録音で、この変拍子の音楽を楽しんでいたのですが、コリンディビスがアムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団と録音したものが超話題になっていて、レコードですよ。そのジャケットがベジャール振付けの春の祭典の写真だったんです。何だこれ?とか思ってました。また、「愛と哀しみのボレロ」っていう長い長いフランス映画があって、観に行って本当に退屈したのですが、最後の最後にエッフェル塔の前で、ベジャールの振付、希代のダンサージョルジュドンでボレロを踊るってシーンがあって、そこだけ何だか面白かった。それは日本中で話題になっていたんです。
それから、ディズニーの古いアニメ「ファンタジア」の中の「春の祭典」。これは恐竜の絶滅をアニメで春の祭典に併せてやっていた。この音楽は、何か自由な発想でできるなあと、採用しやったわけです。そんな思いから、本場物のベジャールの春の祭典はどんな振付けなのかが興味があって、パリオペラ座の来日公演を観に行ったんですね。何かあまりにも良く分からなくて。何だこれ!なバレエ公演でした。
それから、30年近くたって、今度は同じバレエ団で同じ振付けでパリのバスチーユで最高のキャストで見ました。ベジャール振付けの「春の祭典」は日本の東京バレエ団も同じ振付けで踊っていて2回くらい見たかな。それはそれでいいのですが、ラテンの人たちはやはり肉感が全然違って、血がしたたっている野性味があった。面白かったです。懐かしさといろんな思いを思いながら見ました。
日本ではこのような現代的な振付けの場合には、たいてい録音に併せて踊るのですが、こちらは生オケ。やはり迫力が違います。これが死か?はリヒャルトシュトラウスの音楽に歌手も生で舞台の上でダンサーたちとコラボレートしながら唄います。非常に哲学的で良く分かんなかったです。
火の鳥は、パルチザンにしちゃってる有名な奴でして、東京バレエ団のそれの方がいいかな?とも思いますが、こちらはユーモアがありました。ベジャールの追悼の公演は日本では都合がつかずどれも行けていないのにパリでは見られて不思議でした。
これもベジャール振付けの春の祭典のラストの部分です。ただ、パリオペラ座のものかどうかは分かりません。いづれにせよ、今回の舞台の方がシャープだったなあ。
パリオペラ座バスチーユ(パリ)
2008年12月24日
ベロパーン指揮
パリオペラ座管弦楽団
これが死か? 火の鳥 春の祭典
マニュエルルグリ カールパケット ニコラリルッシュ ステファニーロンベルグ ほか
春の祭典が見られますが期間限定のはずなので、今すぐどうぞ!
20世紀を代表する振付け師、モーリスベジャール!が亡くなって1年。年末のバスチーユでは追悼の公演と展覧会が行われていました。ベジャールのバレエから3作品が踊られるわけです。
ライモンダの古典的な方はチケットが完売で当日ヘンテコな席しか取れなかったのですが、こちらは、パリ当日にボックスオフィスに行くと前から5列目の真ん中が残っていてみました。それも、バレエファンにとっては目もくらむ配役陣です。
高校の時に大家政子さんからもらったチケットで見たパリオペラ座の「ジゼル」。その次にパリオペラ座の来日公演を見たのがベジャールプロでした。78年から80年のころの公演です。こちらは自腹で行きました。1階席の一番後ろ、NHKホールだったと思います。なぜか、シルヴィギエムがビデオカメラで舞台を撮影していたのを鮮明に覚えています。3本くらいやったと思いますが見たかったのは春の祭典。何しろ高校の体育祭の応援合戦でなぜか僕に何か考えてくれと頼まれて、龍と戦う日本古代の戦士の踊りってのを、ストラビンスキーの春の祭典に併せてやるってのをやったんですよ。僕の振付けで。信じられないですね。男子30人でやるんですわ。いま考えると何だかヘンテコですが。でも大評判だったんです。まあ、高校内でですけど。俺がやったのは龍の頭ですね。
3日間近くの公園で夜集まって練習する。そんな感じでした。ヘンテコな高校生だったなあ、俺。
何で春の祭典にしたかっていうと、クラシック音楽ファンで、やっとこさストラビンスキーまで高校に入り辿り着いた僕は、ピーエルブーレーズの録音で、この変拍子の音楽を楽しんでいたのですが、コリンディビスがアムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団と録音したものが超話題になっていて、レコードですよ。そのジャケットがベジャール振付けの春の祭典の写真だったんです。何だこれ?とか思ってました。また、「愛と哀しみのボレロ」っていう長い長いフランス映画があって、観に行って本当に退屈したのですが、最後の最後にエッフェル塔の前で、ベジャールの振付、希代のダンサージョルジュドンでボレロを踊るってシーンがあって、そこだけ何だか面白かった。それは日本中で話題になっていたんです。
それから、ディズニーの古いアニメ「ファンタジア」の中の「春の祭典」。これは恐竜の絶滅をアニメで春の祭典に併せてやっていた。この音楽は、何か自由な発想でできるなあと、採用しやったわけです。そんな思いから、本場物のベジャールの春の祭典はどんな振付けなのかが興味があって、パリオペラ座の来日公演を観に行ったんですね。何かあまりにも良く分からなくて。何だこれ!なバレエ公演でした。
それから、30年近くたって、今度は同じバレエ団で同じ振付けでパリのバスチーユで最高のキャストで見ました。ベジャール振付けの「春の祭典」は日本の東京バレエ団も同じ振付けで踊っていて2回くらい見たかな。それはそれでいいのですが、ラテンの人たちはやはり肉感が全然違って、血がしたたっている野性味があった。面白かったです。懐かしさといろんな思いを思いながら見ました。
日本ではこのような現代的な振付けの場合には、たいてい録音に併せて踊るのですが、こちらは生オケ。やはり迫力が違います。これが死か?はリヒャルトシュトラウスの音楽に歌手も生で舞台の上でダンサーたちとコラボレートしながら唄います。非常に哲学的で良く分かんなかったです。
火の鳥は、パルチザンにしちゃってる有名な奴でして、東京バレエ団のそれの方がいいかな?とも思いますが、こちらはユーモアがありました。ベジャールの追悼の公演は日本では都合がつかずどれも行けていないのにパリでは見られて不思議でした。
これもベジャール振付けの春の祭典のラストの部分です。ただ、パリオペラ座のものかどうかは分かりません。いづれにせよ、今回の舞台の方がシャープだったなあ。
パリオペラ座バスチーユ(パリ)
2008年12月24日
ウイリーラッセル作
僕がロンドンに住んでいたのはもう17年以上前になる。その時やっていた芝居で続いているものは少ない。ミュージカルでは、ファントム、レミゼ、そして、これである。20年もやってるのに、何かいつも面白くなさそうで見て来なかったのだが、今回とうとう見た。途中から飽きた。
何で潰れないのだろう。客も大して入っていないし、僕もそうだが他の人も半額チケットだろう。きっと運営コストが安いのだ。出演者も多くないし、バンドの人数も小編成。きっとそういうことだろうと思う。貧乏で子だくさんの母親が、生まれた双子の独りを自分が手伝いをしていた家に預けるが二人は友達になり最後は同じ日に死ぬというそれだけの話。母親が唄う主題歌は良くできているが、アレンジも曲調も80年代を感じさせる。まあ、これだけやっているのだから一度はね。
2008年12月18日
フェニックス劇場(ロンドン)
僕がロンドンに住んでいたのはもう17年以上前になる。その時やっていた芝居で続いているものは少ない。ミュージカルでは、ファントム、レミゼ、そして、これである。20年もやってるのに、何かいつも面白くなさそうで見て来なかったのだが、今回とうとう見た。途中から飽きた。
何で潰れないのだろう。客も大して入っていないし、僕もそうだが他の人も半額チケットだろう。きっと運営コストが安いのだ。出演者も多くないし、バンドの人数も小編成。きっとそういうことだろうと思う。貧乏で子だくさんの母親が、生まれた双子の独りを自分が手伝いをしていた家に預けるが二人は友達になり最後は同じ日に死ぬというそれだけの話。母親が唄う主題歌は良くできているが、アレンジも曲調も80年代を感じさせる。まあ、これだけやっているのだから一度はね。
2008年12月18日
フェニックス劇場(ロンドン)
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男性
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演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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