佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 劇団四季 春のめざめ 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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 ブロードウェイミュージカル
 出演 柿澤勇人/谷口あかり/田代隆秀 ほか



 先ずはいつも高いレベルで作品を上演する劇団四季の総合力に敬意を表したい。全く知らない俳優だが、柿澤は圧倒的な魅力と身体のキレ、歌唱力、ダンス力、そして何よりも発散する若さの魅力をもってこの芝居を演じきった。モリッツ役の三雲肇もとても良かった、谷口あかりは素直に性に目覚める女性を演じていて好感がもてた。可愛いのである。
 僕はこの作品を2007年にブロードウェイで見ているが、それと比較すると、劇団四季版で1幕の幕切れのセックスシーンがほとんど簡素になっていたのが残念。メリヒオールは下半身を露にし唄いながら腰を降り続けて欲しいし、ベンドラはオーガニズムを感じるまでに恍惚感に浸って欲しいのだ。それが、この悲劇の救いにもつながるのだから。あそこまでやるのなら徹底して欲しかった。まあ、下品感は急上昇と観られるでしょうが。
 さらに、やはりあの四季独特の台詞廻しは何とかならないか。本当に役者が可哀想だと思う。

 しかし、これを東宝がやればいいのかと言うと絶対に違う。有名なタレント俳優がやったとたんにつまらなくなってしまう。知られていない俳優がやるからこそいいのだ。親近が湧く。ケチをつけたが、劇団四季は見事である。感心した。
 




2009年6月20日
自由劇場
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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