佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 志らく一門会 2012年2月の会 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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立川らく太「かつぎや」/立川らく里「ヤブ医者」/立川志ら乃「錦の袈裟」
中入り
立川志らら「親子酒」/立川こしら「反対俥」/立川志らく「抜け雀」


「笑い山に登る男たち」
 志らく一門はみんな落語に真面目だなあと感じた。らく太さんは謙虚にきちんと作品を四隅まできちんと演じられる。稽古を重ねたのも感じられて、この人のもってるキャラクターや口跡の良さを感じると、期待と好感を持たざるをえない。らく里さんは、テンションが高く、立ち上がる人間が見え始める。演じ分けがもっと見事になるのは、志ら乃さんからである。客をリラックスさせる力まで持ち、世界への引きづり込み方が旨い。マクラにはファミレスのバーミアンでの出来事。中入り後の志ららさんは、一門会の会場で録音していた人の話を出す。立川談志さんではないが、話に皮肉や毒が入り始める。それが、こしらさんになると会場に来ている野末陳平のことまで出して、毒の入り方が物凄い。
 それが、立川志らくになると、マクラではなく、話そのものに毒が入る。演じる人間に毒と愛情が入るのだ。5ヶ月ぶりにきいた志らくさんの落語だが、やはり見事だ。落語家さんの旨い下手は分からないが、志らくさんの話は見事だということは分かる。こしらさんが巧いのも分かる。今宵の一門会をきいていて、噺家が志らくさんをひとつの山頂として、登山をしているように思えた。何しろ、だんだん巧くなる。志ら乃さんからの3人は、味わいの違いと言った方がいいのかもしれないが…
 2012年2月16日@内幸町ホール
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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