佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 文学座 岸田國士傑作短編集 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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作/岸田國士 演出/西川信廣
『明日は天気』大原康裕 浅野雅博 藤側宏大 片渕 忍 ほか
『驟雨』本山可久子 石井麗子 名越志保 若松泰弘
『秘密の代償』菅生隆之 斉藤祐一 塩田朋子 渋谷はるか



「秘密の代償」に客席は多いに湧いた!
 休憩を入れて2時間半。金はかけているがシンプルなスタイリッシュな美術であるが、そこには日本の和を感じさせるもの。奥にはクリムトの接吻をモチーフにした絵画の断片も。残念ながら会場からいびきが聞こえた。ひとつではない。幾つも。文学座にしては散漫な感じがしたのも事実。そして、舞台がシンプルだけでなく空間を役者が作らなくてはならない。着物はきちんと着ているように見えるが、例えば、歩き方ひとつでその人物にならなくてはならないし、今回の芝居はすべてに階級がある人間関係(主人と手伝い、泊まり客と仲居といったように)であるので、そこに何らかの空気がなくてはならない。もちろん、それを意識して壊してしまうというのもあるのだけれど、何人かの出演者にそういう意識の低さを感じさせた人もいた。
 小津映画などを見てしまっているのでそういうところをスゴく感じた。
作品としては休憩後の「秘密の代償」に客席が沸いた。みんなエロとか嫉妬とかが好きなんだなと思った。「フィガロの結婚」のような話で面白い。菅生さんは重厚なのにユーモラスな年配の男を見事に演じ、塩田さんは美しい所作を持ちながら、それを上手く壊したり、笑いにつなげたりとお見事。若い渋谷も見事。斉藤は芝居は上手いのだが、若く見えないのが残念。イメージでは幾つの設定なんだろう。20才くらいじゃないのか?

2011年11月7日 紀伊国屋サザンシアター
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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