佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 来日演奏会 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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指揮リッカルドムーティ
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
9月16日 ブルックナー作曲 交響曲第2番 ハイドン作曲 交響曲67番
9月18日 ヴェルディ作曲 オペラ「ジャンヌダルク」序曲/「シチリア島の夕べの祈りから」四季
      ニーノロータ作曲 トローンボーン協奏曲/映画「山猫」から

 ウィーンフィルハーモニーを聞く悦びは最上の音楽に身を浸す悦びです。ブルックナーやハイドンのあまり演奏されない曲目に加え、何とニーノロータ!ウィーンフィルで聞くことができるのはこれが最初で最後でしょう。愛するニーノロータとウィーンフィルが結実する。悦びの極地です。


 16日 徹夜の仕事をしたあとで、正直申し上げると体調は最悪だった。眠らなきゃいいけどなあと思うほどの事態。1階のセンター後方の座席に座って仮眠をとるくらい。浩宮さまのご臨席ということもあり華やいだ雰囲気もある。しかし、渋い選曲だなあと思っていた。
 そんな杞憂もハイドンの交響曲の最初の一音で消し飛んだ。やはりウィーンフィル。ダメな時もあるんだけれど、最上の演奏をする時には恐ろしい馬力を発揮する。いや、馬力というよりもふわーっと広がる薫りみたいなものなんです。素晴らしいアンサンブル、時には音が壊れることもあるけれど管セクションの品の良さ至上の音楽体験となった。
 ブルックナーの2番もまあ最初で最後のウィーンフィルでの演奏でしょう。堪能させて頂きました。音楽を愛してきて幸せだなあと感じた一夜であるとともに、僕の知ってる多くの若者に聞かせて上げたかったと思った演奏会でもありました。

 16日がオーストリアプロだとすると、こちらは完全にイタリアプロ。しかしね。渋い曲が並んだ。前半はヴェルディ。「ジャンヌダルク」序曲「シチリア島の夕べの祈りからバレエ曲」って、バレエシーンは普通カットだし、俺だって一回しかみたことのない作品だし。ヴェルディの世界なのだけれど、通俗的なものを取り去った感じがした。後半はニーノロータだよ。有名なビスコンティの「山猫」とかもちろん初めてきくトローンボーン協奏曲とか。しかしね。何かムーティがノリに乗って演奏しているんだよね。いやあ良かったです。アンコールはプッチーニのマノンレスコー間奏曲。先日のミラノスカラ座フィルでの演奏もきいたが、こちらの方が数段上。色気と品格があった。



サントリーホール
2008年9月16日/18日

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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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