自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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東京フィルハーモニー交響楽団は東京にあるプロのオーケストラの中でももっとも良心的で素晴らしい演奏会をしているオーケストラのひとづである。10年ほど前にふたつのオーケストラが合併して新時代を迎えた。そして、このオーケストラは事実上、新国立劇歌劇場管弦楽団でもある。ワグナ、リヒャルトシュトラウスから、プッチーニ、ヴェルディ、モーツアルトまでいろいろのオペラの、そして、バレエの演奏を担ってきた。いまや、日本ではどのオーケストラもその演奏歴には叶わない。そう音楽を詠うオーケストラでもあるのだ。
そして、このオーケストラの呼んでくる指揮者の素晴らしいこと。エッテンガーという若い指揮もそうであるが、2010/11年のシーズンも、ヘススロペスコボス、チョンミンフン、大野和士、フェドセーエフといった指揮者を迎える。既にNHK交響楽団の定期会員だった僕は、東京のオーケストラが素晴らしいのでいろいろのところをきいてきた。都響、読売日響、新日本フィル。特に新日本フィルは長く定期会員だったのだが、そこを辞めて東京フィルの定期会員になって、もう5年以上が経つ。
行けない演奏会も多いのだが、取りあえず座席を抑えておこうと思わせる魅力的なプログラミングなのだ。
チョンミンフン指揮
モーツアルト交響曲 39番 40番 41番「ジュピター」
期待以上のモーツアルト
モーツアルトの最後の三つの交響曲を東フィルがチョンミンフンの指揮でやるというので聞きにいった。チョンはロマン派以降の大曲や民俗音楽の要素が強いもの、フランスものなんかは安心していけるのだけれど、どうもドイツ物は心配。特に、難解な3曲であることは間違いない。
ところが思っていたより良かったのだ。39番の前半くらいまでは音ががざがさしていた感じが拭えなかった。バイオリンから艶やかな音が聞こえて来ることも少なく、まあ、こんなもんだよね。と思っていたら、途中からドライブが掛かったのかなあ。どんどん良く鳴っていく。作りすぎることもなく、ただのっぺりもせず、ただただ、音楽の悦びに溢れたモーツアルトの洒脱が、それも21世紀のアジア人の演奏でのそれが聞こえた気がする。へえ、こんなたいそうなことできるんだ。僕はマーラーの交響曲や先年ここでこのペアできいたトゥンガリラ交響曲よりもずーーーーっと驚いたのだった。
2010年11月25日 東京オペラシティコンサートホール
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佐藤治彦 Haruhiko SATO
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演劇ユニット経済とH 主宰
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演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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