佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 劇団 民藝 浅草物語 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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作 小幡欣治  演出 高橋清祐
出演 大滝秀治 奈良岡朋子 日色ともえ 小杉勇二 酒井源司 ほか

 傑作。何てほのぼのとして生きる勇気が湧いてきて、人生はいろいろとあるのだけれど、どの人生も素晴らしい!そう感じさせてくれる作品だろう。奈良岡朋子の毅然とした佇まいは女性の強さを感じさせふと見せる弱さには、女の可愛さが滲みでる。酔いながら服の汚れを拭うシーンなど忘れられないだろう。そして、それに惚れてしまった大滝秀治のエロじじいぶり!まるでファルスタッフのような面白さ。真面目に真剣に惚れ込んでいるからこそのエロぶり!日色ともえさんのまともな主婦がそれに翻弄される。翻弄されながらどこか愛しているのであります。それだけでない細川ひさよの強さ、望月ゆかりは自分の役割を抑えながらきちんと芝居の中で足跡を残す。それは、ベテラン小杉勇二もそうで扉の向こうからラスト近くで叫ぶシーンは奈良岡の静の演技の心内を表現し、見事なコントラストで場内の涙を誘う。バーテン役の高橋征郎のツボをさずさないコメディのセンスも感服。安田政利、三浦威、渡辺えりかなどとともに民藝の劇団力を結集した作品だった。フランス映画のヌーベルたちのように、そういった人生を戦争がすべてを壊して行く。そう、こののどかな風景も戦争によって壊されてしまう歴史を暗示しながらも芝居は笑いのうちに終わる。まさに、民藝。抜群の演技力、隙のない演出、きれいな色が印象的な美術に、適切な音楽も良かった。唯一の欠点は暗転が長過ぎることか。圧倒的なこの作品の成功は、奈良岡にとっての「放浪記」となるであろう。




2008年3月16日
東京芸術劇場中ホール

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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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