佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 スウィニートッド フリート街の悪魔の理髪師 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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監督 ティムバートン
出演 ジョニーデップ アランリックマン ヘレナボナムカーター



 ティムバートン監督作品は好きですか?と聞かれれば、もちろん!と答える、もう食傷気味だったバットマンシリーズだってティムバートンに掛かれば暗いダークな美術に彩られて素晴らしい作品になる。シザーハンズ!泣いたよ、俺も!ビートルジュース、エドウッズ、猿の惑星、チャーリーとチョコレート工場、マーズアタック!。何しろ、アメリカの劇場で見た最後の映画が93年のサンクスギビングデイとクリスマスの間に、ロスで見た「ナイトメアーヴィフォアクリスマス」だしね。
 そして、ジョニーデップ! ティムとジョニー。世界中の誰もが認める最強コンビの作品だ。
 しかし、この作品にはもうひとりの主役がいる。スティーブンソンドハイムだ。いま世界中のミュージカル俳優の最高の尊敬を受ける正真正銘現存するナンバーワンソングライターだ。それは、「オペラ座の怪人」「キャッツ」などの、アンドリューロイドウエッバーを上回る。独特のメロディライン。難解なリズム。しかし、現代の息吹を感じさせ、深い音楽性にあふれる彼の作品は、本当に素晴らしいそのものなのだ。その彼の出世作が1979年のこの作品だ。こんな暗く陰湿な作品を取り上げたことは本当にスゴい。
 ちょっと待ってくれ。ティムもジョニーもスティーブも暗いのだ。陰湿なのだ.ダークなのだ。
そして、作品そのものも黒と青を基調とした色彩の中で、無実の罪を負わされ妻と娘を奪われた目の下の隈はまるで歌舞伎俳優のようなジョニーが、暗い室内で、残酷な犯罪を繰り広げる。そんな作品なのだ。それが行けない.今回は違うのだ。話が暗く重く陰湿なだけに、廻りまで暗く重くしてしまっては、その恐怖はあまり感じられない。むしろ、普通の明るい空気の中で、いつの間にか罪の意識も忘れ職人のように喉をかっ切るから怖いはずのだ。
 何か怖いものを怖く見せられてもなという感じなのだ。この作品には、もう、見る側の想像力をかき立てる余地が残されていない。むしろ起きていることと反対の空気を創りだすことこそが、観客の心の中にくらい空気を生んだのではないだろうか?面白いが、こういう才能の集結だけに、当たり前のものを見せられてちょっとがっかり。期待を上回るものは生まれなかったのだ。





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アメリカ映画
2008年5月6日
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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