佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 歌舞伎座さよなら公演 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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出演 中村勘三郎 坂東玉三郎 ほか

 夜の部を鑑賞。「壽曽我対面(ことぶき そがのたいめん)」は吉右衛門、幸四郎、菊五郎だけでも豪華なのに、芝雀、梅玉、松緑、染五郎、菊之助、亀蔵と襲名披露なみの超豪華キャストで47分のモノローグ芝居にものすごい緊張感。いやあ、スゴい。「春興 鏡獅子(しゅんきょう かがみじし)」勘三郎がものすごい。前に見たのはいつかなあ?確か2回くらい見ている。あのときもスゴいと思ったのだけれど、太い勘三郎が物怪に心を奪われていく。獅子をいじっていると、獅子が勝手に動き出す。そこがね。前もスゴいと思ったけれど、今回はきっと手から先が別の生物になりきっているんです。スゴいです。最後の「鰯売戀曳網(いわしうり こいのひきあみ)」。こちらは可笑しくて楽しくて。勘三郎が今度はバカ殿みたいなキャラでやるわけですよ。これがまたいいんですね。嘘をついたり、恋の喜びに心をひかれたり。いやあいいですね。そして玉三郎の美しいこと。神々しいほどでした。こちらも豪華キャスト。勘三郎が信頼しているキャストがね。弥十郎さん、あの風体、声、笑顔が本当にいいですね。亀蔵はホントにいい。僕の一番のお気に入りです。東蔵さんも芝居上手いし。びっくりしたのは、染五郎。苦手だしむしろ嫌いな俳優で今までいいなあと思ったのは「女殺油地獄」くらいだったんですけれど、今日は二本とも素晴らしかった。全く違う配役にこれほど溶け込み、もう染五郎が見えて来ない。こんな謙虚な御芝居をされる方だったんですね。これからはじっくり見続けて行こうと思います。
 やっぱり歌舞伎は面白いなあ。徹夜で行ったので途中で寝たらどうしようかと思いましたが、チケット代が高いからかな(笑)。幕があくと集中してみられました。この歌舞伎座がなくなってしまうのはやはり残念だなあ。閉まるまで何回か通おうと思いました。
 




2009年1月11日夜の部
歌舞伎座
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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