佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 44プロデュース 自由を我らに 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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作/じんのひろあき
演出/司茂和彦(ふくふくや)

出演/福島まりこ 種子 小山萠子 井上カオリ 大出勉 佐藤正和 44北川 ほか
 


 初めて見た44プロデュース。非常に良質で誠実な芝居作りをされていてとても好感。再演ものらしいが、確かに素晴らしい作品だった。12人の怒れる男、12人の優しい日本人へのオマージュもあって書かれた作品だろうが、この作品はそれらと同等の魅力のある非常に良質な台本だった。
 舞台設定もユニーク。日本国憲法前夜、分かりにくい条文を噛み砕いて表現して欲しいと、政府は日本の文筆業関連の人々を一室に呼び2時間でなんとか分かりやすく書き換えてくれないかと頼む。
 小説家、劇作家、コピーライターなどなどが悪戦苦闘。そして、、、、、。思い切り笑いながら最後はじーんとして日本という素晴らしい国に生まれたことの誇りまで感じさせてくれる。
 描かれている人物の中には、まだ戦時中の気持ちを引きずる人もいて…。名うての役者、特に女優陣の素晴らしい活躍によって珠玉の作品は非常に完成度の高いものになっている。福島まり子と種子のものすごい女優対決は最高に面白いし、井上カオリは今までのどの作品よりも素晴らしい。江原里実が手堅く自分の役割を演じきり、小山萌子がいつもながら見事に演じる。男優では佐藤正和(ブラボーカンパニー)が出色。芹沢、大出、白井、そして44北川も素晴らしい。
 井上ひさしが見たら地団駄踏んで悔しがるだろう。正直、昭和三部作と匹敵する作品であり、1本の作品で井上さんが描きたかったことを描きっているのだ。超オススメ!
 



ザスズナリ
2009年9月2日
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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