佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 マリスヤンソンス/ロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団 来日公演 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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 チャイコフスキー作曲 交響曲第4番
 遅刻で後半しかキチンと聞けなかった。東京文化会館でこの交響曲を今から30年くらい前に、オーマンディ指揮のフィラヂルフィア管弦楽団で聞いたとき、本当にスゴい演奏力だなあと唸ったことがある。今宵の演奏もアムステルダムコンセルトヘボウのスゴい実力を発揮したいい演奏だった。しかし、最後のエンディングをあれほどまでにテンポアップしなくてもいいのにと思った。しかし、今宵気になったのは東京文化会館の音響のことだ。この音楽空間に長年親しんで来たけれども今宵ほど、あまりにもデッドな、だからこそ、各奏者のそれが直接響いてくる感想をもったことはなかった。残響が少なくて、面白いのだけれどね。東京でいま音楽を聴くのに適したホールは、サントリーホール、オペラシティホール、東京芸術劇場、オーチャードホール。昔は、この東京文化会館大ホールや例えば、人見記念講堂なんかもよくコンサートホールに使われたものだけれども。今年チャイコフスキーの交響曲を聴くのはこれが始めてなのかも? 2010年11月15日 東京文化会館大ホール

 マーラー作曲 交響曲第3番
 今年の秋の演奏会でもっともゴージャスな演奏のひとつだろう。ウィーンフィル、ベルリンフィルと並ぶ欧州の傑出したオーケストラであるコンセルトヘボウ。東京文化会館の演奏もおもしろかったが、本拠地のコンセルトヘボウのサウンドもゴージャスなので、やはりサントリーホールの方が会う。
 ヤンソンスの好きなところは、いたづらに個性を出して、特長ある演奏をするのではなく、王道の演奏の究極を目指しているところだ。今宵もそうした魅力に溢れた素晴らしい演奏だった。僕は、ニューヨークでバーンスタイン/ニューヨークフィルの生演奏をきいていて(CDになっている)それを上回る演奏はないだろうなあと思っていたら、今宵の演奏はそれと並ぶ素晴らしい演奏だったと思った。というよりも、あの時の演奏を思い出したのだ。
 僕は良く分からないのだが、アルトのアンナラーソンをオケの中に配置したこと。もちろん彼女の声は響くのであるが、何かね、オケの一員みたいな感じで溶け込んでいる感じで面白かった。新国立劇場合唱団の合唱も素晴らしくヤンソンスも満足そうだった。
 2010年11月22日 サントリーホール
 
 
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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