佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 劇場短信2011年6月 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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青年団リンク ガレキの太鼓「いないいない」
作・演出:舘そらみ
出演 木崎友紀子(青年団) 梶野春菜 北川裕子 篠崎友(とくお組) 鈴木浩司(時間堂)林竜三(青☆組) 他


つい、こないだまで学生だった劇団の青年団リンク「昇格後」の初公演。
上演時間95分。「アンネの日記」を思わせる設定で美術やアイデアは面白い。そして、何と行っても役者が見事だった。北川裕子、篠崎友、鈴木浩司…。もうちょっと短くていいかも。
アトリエ春風舎 2011年6月4日 

花組芝居「番町皿屋敷」
作演出・加納幸和


「圧倒的な成功」
 正直申し上げると、ここまでは期待しておりませんでした。しかし、花組芝居の作品のこの数年の作品の中で圧倒的な成功を収めた作品になったのではないでしょうか?能舞台で繰り広げられるネオ歌舞伎。もちろん加納幸和さんならではの遊びもふんだんに盛り込まれていますが、歌舞伎を少しでも知っているものには、さらに面白くて面白くて。
 舞台はシンプルですが美しい。桜や定形幕がきりっとした空間を作り、小劇場では考えられない衣装にメイク。芝居と見事に調和した下座音楽。しかし、何よりも俳優たちの見事な演技。決めるところと遊ぶところが見事に演じ分けられる。磯村さんが弁慶で出てくるや、声から言い回しから成田屋(団十郎さん)のようになっているところから、谷山さんの見事な二役。この人は大俳優になるんでしょうなあ。
 美斉津、丸川に、加納さんにも負けていない見事な女形の堀越涼。ベテランの北沢さん、中堅の松原綾央も負けていません。しかし、小林大介は、前から芝居が上手いと評判でしたが、今回はまた一つの壁を越えたところまで行った感じがしますね。何しろ重心が低い。堂々としていて、崩すところ遊ぶところも知っている。二瓶さんももちろんツボを抑え、いや、大野さんまで良いんだからこりゃ参りますよ。
 全ては加納さんの演技指導あっての賜物だとは思いますが、あまりにもお見事で参ってしまいました。ひとこと申し上げるとすれば、加納さんのそれが風合いだとは思うのですが、ちょっとやり過ぎ、引っぱりすぎなところがあったかなあとも思います。あと、カーテンコールはもっとさらっとやった方がいいのにと思いました。ああ、芝居の余韻が消えて行く〜と思いました。もちろん花組ファミリーと自覚されるご贔屓には嬉しい物なのでしょうが。
 一分の隙もない公演というのはこういうことを言うのでしょう。余りにも見事でぶっ倒れそうになりました。
2011年6月7日 座・高円寺

北区つかこうへい劇団「ALLTHAT 飛龍伝90」
出演/高野愛・小川智之・北田理道、渡辺昇
 
 「夏の終わりの花火大会のような」
 北区つかこうへい劇団の見納めとして出かけました。前から七列目のセンターという最上の席であったこともありがたい。お声をかけて、配席までしてくださったK氏に感謝。つかこうへいさんが亡くなっても、ここに生きているなと思いました。それも、いい意味で力が抜けている感じもして、さらに北区つかこうへい劇団は進化したとも思ったのです。北田理道さんは幾多の名優が演じた難しい役柄を見事に演じていた。入魂の演技でありながら、ただパワーだけで押し切らない。小川さんは、見事な二枚目です。ベテランの武田義晴さん、とめ貴志さんなどが健在でぶちかましていたのも嬉しかった。渡辺昇はいい意味で僕がよく見た1990年代のつかこうへい劇団の俳優のようだった。高野愛はきりりとして立ち姿が美しく、台詞回しが良い。もうすぐ伝説になる劇団の公演を見られて本当に良かった。それは、夏の終わりの花火大会のように華やかで美しくちょっと寂しい、散り際の美しさがあった。感謝。
2011年6月7日 紀伊国屋サザンシアター


青年団リンク 二騎の会「第四倉庫」
作:宮森さつき 演出:多田淳之介
出演 秋山建一 島田曜蔵 村井まどか 菅原直樹

数年ぶりにみた多田作品。まあ役者がうまいこと。美術がスタイリッシュ。脚本はもう少し削ることも可能だよなあと思いつつも、その部分こそがいいのかなと思ったり。少なくとも30人弱の客席に爆睡者が何人もいた。客を選ぶ作品とはこういうものだろう。多田淳之介、相変わらず好きなことやっているのだと、羨ましいと思った。

2011年6月13日 こまばアゴラ劇場
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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