佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 ナイロン100℃ 神様とその他の変種 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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作演出 ケラリーノサンドロヴィッチ
出演 みのすけ 峯村リエ 大倉孝二 水野美紀 長田奈麻 藤田秀世 ほか




 ケラ作品を解くキーワードにあるものは、例えば、バンド活動だったり、別役だったり、小津だったり、ウディアレンだったり、1980年代だったりするわけである。これはケラの原点だ。そして、この作品も別役実への深い敬意が現れているような気がする。さらに、最近急速にそこに加わりつつあるものがロシア文学。ドストエフスキーとか、ゴーリキーとか。それは、人間の根源に肉迫する思想。本音の思想、ひねりのないそれなのである。
 ロシアの長い冬と生命力の乏しい夏の中にある無限に続くような滞留した時間の中から編み出された思想なのである。根源的なものと真正面にぶつかる。ずれない。対峙するのである。ずれとか笑いとかのケラ作品に、真正面に取り組むキーワードが加わったのだ。
 野田秀樹作品が社会に対して開かれた明るさを持つのと対比すると、ケラの軽さの中に重量感のある重石が加わったことはとても面白い。社会で起きることもきちんと人間の根源に照らし合わせて思考していくわけなのだ。
 役者は相変わらず面白く、むかしは三枚目にしか見えなかった大倉孝二がJ列からだと二枚目に見えてしまって不思議だった。水野美紀がメチャクチャ芝居が巧くてキレイだった。でも、峯村リエの魅力には叶わない。この堂々たる佇まい。本当に素晴らしい。チェホフを彼女で見たいですな。正統派のクラシックな演出で。藤田さんの狂言廻し役も何かロシアっぽく感じさせる一因だったのかもしれない。しかし3時間はやはり長い。ロシア文学のようだ。
 あと、6年くらい前にオッホのワークショップにいた猪股君が某劇団を経て、何とナイロン100℃の研究生になっていた。そして、起用。それも、上手い!大阪から出て来て良かったねといいたい。もちろんケラ流の乾いた笑いもずれも健在だった。

本多劇場
2009年5月4日
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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