佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 ヘンリー六世 3部作 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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『ヘンリー六世』三部作
<第一部>百年戦争 <第二部>敗北と混乱 <第三部>薔薇戦争
作:ウィリアム・シェイクスピア 
演出:鵜山仁      

出演 浦井健治 中嶋しゅう 津嘉山正種 勝部演之 渡辺徹 金内喜久夫 村井国夫 木場勝己 鈴木瑞穂 上杉祥三 立川三貴 久野綾希子 中嶋朋子 ソニン 今井朋彦 岡本健一
ほか



 素晴らしい。初めて見る作品だが、どうも西洋時代劇の匂いがぷんぷんとして、時代劇だし、登場人物は多いし、長いし(9時間)、、、、ユートピアの岸へが第二部で挫折して1枚チケット無駄にしていることもあり、正直引いていた。
 ところが、美しいセット。新国立劇場の中劇場の広い空間を見事につかった、しかし素舞台といってもいいほどシンプルな舞台で、特にヘンテコな読み替えもせず、ただただ台本をやってるだけなのに、何でこれだけ面白いのだろう。時間じゃなくて、ぐんぐん進むスピード感。一瞬たりとも客席のテンションと集中力を下げさせないように、舞台上の空気を紡いで行く役者陣。すごいなあ。非常に基礎的なんです。それで、十分面白い。一瞬も退屈しないんです。
 台詞をとちったりする役者も少なくないのだが、実はシェイクスピアはそういうこと計算済みで台本書いているんじゃないかなあ。全然グラグラしない。美しい詩的な台詞も恥ずかしくなく心に入ってくる。
 何か、演劇とはこういうこと。っていうのを教えてくれる今年屈指の名舞台だし、これほどまでのレベルでヘンリー6世を観られることってそんなにあるのかな?

 新国立劇場中劇場
 2009年11月
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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