佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 2012年劇場短信 2月末まで 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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ラックシステム「体育の時間」 
作・演出・出演◇わかぎゑふ 出演◇野田晋市 千田訓子 三上市朗 北沢洋 荒木健太朗
 
 役者は巧い。言い方が悪くて申し訳ないけれど、鼻につくくらい巧い。三上市朗、野田晋市、わかぎさんも可愛かった。他の方々も素晴らしい。でもね、何か芝居の中に入っていけなかった。歴史物が苦手ってのもあるのか?ノリノリで見られなかったんだよ。なぜなんだろう。好きなのにラックシステム。半分も入っていなかった客席が良くなかったのかな?2012年1月25日(水)@ザ・スズナリ

IN TO THE WOODS PRESENTS 実験ミュージカル
「Two Diaries~二つの日記~」
原作;マーク・トウェイン「アダムとイヴの日記」
『Two Diaries ~二つの日記~』
【出演】土屋研二/小山菜穂
【音楽監修・ピアノ】深町エリ

 アダムとイブの話をミュージカルにしたもの。スタジオの中に客席を作りピアノと二人の俳優の芝居で進めるもの。話はウェルメイドで低予算かもしれないが、実験という作品ではなかった。楽曲はオリジナルなのかどうか分からないが、ソンドハイムの影響を感じる曲だった。蛇のうたなど面白いのだがメロディラインにパンチが足りないかも。ただ言葉がきちんと楽曲に乗っかっていて気持ちよかった。歌唱は難しい。一曲ならいいが何曲か唄うと、俳優の得意な音域や音質、歌唱法の強弱が出てしまう。もちろん東宝ミュージカルに出演する方達だから一定の水準はあるのだが、こちとらは、日本のトップ、世界のトップと比べてしまう。この作品、若いミュージカル俳優を目指す俳優達が上演するのにいろんな意味でとてもいいパッケージだと思う。土屋さんの客いじりは巧いなあと思う反面、知り合いばかりだろうなあとも。
2012年1月28日@ダンス・スクエア代官山

「不敬罪」作演出/浅野祐希 出演/一色洋平 ほか

 不敬罪というタイトルだけあって、劇場に入ってみると正面の上の方に、日の丸があるのだが、それが昔の中国?ロシア?の国旗で良く使われたように四分割されていたりする。若い人達がこの重いテーマにどう取り組むのかを楽しみにしていたら、不敬罪は最後まで関係なかったようだ。僕が分からなかっただけ?少なくとも一般的に言われている不敬罪的な表現も引っかかりも何もなかった。引きこもり系少年のネットでの恋愛話。若くて訓練もされているから身体が動く動く。舞台美術もちゃんと作ってあるし、照明もすごいなあと思ってみたら、アートコアの照明器具がずらりと。ああ、応援されてるんだなあと。こと照明に関しては演劇界でもトップランナーの協力のある20代前半の若者が作る芝居。説明的な台詞が多いなあとか、思うところもあるけれども、自分には既にない若さへの憧れを強く感じた95分だった。
@早大劇研アトリエ 2012年2月3日

タカハ劇団「ブスサーカス」
 4年ぶりくらいに見たのだと思うのだけれど、今回は肩すかし。女優さんたちは熱演だが、リアルな芝居の、つまり現代口語演劇の形を取りながら破綻を感じてしまうのだ。多くの会話や動きでそんなのあるかなあ〜連発したくなるのである。女子6人組が、ひとりの男を巡って何か一つ場所に監禁されている。お互いに牽制し合う気持ちを抑えて、仲良くやってる風みたいなのが破綻していく物語は面白いとしても、その会話がリアルでないのだ。台詞で、そんな動きあり?とそれはお芝居の動きじゃん、そんな動きあり?っていう台詞自体があり?と突っ込みたくなる。赤いヒモパンツ履くか?その女の子が、ましてや被るか?さらに、ライバルの前で被り続けるか?麻雀の卓が中心にあって、やってるねえ〜という台詞が繰り返されるのに、途中から麻雀のこと知らないことになっていたり。芝居はリアルである必要があるのか?と言われるとそんなことはないのだが、リアルに見えないといけないのである。
 もっと女同志の競い合いや情念やそういうのをきちんと行った方がいいのになと。期待の作家だけにちょっと肩すかし。@ギャラリールデコ5階 2012年2月29日
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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