佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 グリング 「ピース-短編集のような・・・・・」 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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作・演出 青木豪
出演 荻原利映 星野園美 ほか


 短編というのは本当に難しい。今回も各シーン15分程度であるから、本来は、始まった瞬間に、空気を作り、見た瞬間に状況が分かり、クライマックスが始まらなくてはならない。各々のシーンは完結しているし、短編集のように見えるが、実はこの作品は一本の作品として統一されている。前の話での登場人物の設定などを引っ張って作品に登場するのである。だから、短編集のような…とあるが、まさにその通り。しかし、各々のシーンはある意味で登場する人物たちにドラマが起こり、その関係性の新たな地点へは到達しており、そういう意味で各シーンで完結している。
 これは演劇を書く時に各シーンについて作家が考えることである。それをもう少し色濃くだし、象徴的に各シーンに大きな句読点をうったという感じなのである。
 しかし、この作品をこうした、作品のスタイルで論じる必要はない。結果として面白くできていて、それが大切なのだ。短編集であることをくっきりさせるために、スゴく役立っていた各シーンをつなぐ萩原さんのシーンがなければ、普通のお芝居のようにも見えたのかもしれない。ただ、それにしては、各逸話の間にもっとつながるものがある必要があるのかもしれない。
 いづれにせよ、この体裁をとった青木豪の美味さである。星野園美が美味く笑いを取っていたのが印象的。一方でグリングチームはひたすら寡黙に作品に取り組んでいた。ゲストと劇団員の違いがここにあった。


下北沢ザスズナリ
2008年8月8日
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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