佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 MALA DRAMA (リュブリアーナ) 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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Brian Friel 作
Jaltska igra

言語学については何も知識がないので何ともいえないが、スラブ系の言語には独特の響きがあり、低音の魅力に富んでいる。かつてモスクワ芸術座を初めとするロシアの舞台を見た時も、ああ、チェホフの言葉はこんな響きなんだと思った次第。それでなくても、古い英語のシェイクスピアも、ベルリナーアンサンブルのドイツ語も、ミラノピッコロ座のイタリア語も、フランス太陽劇団のフランス語も独特のものがあるそれ。特に外国の劇場で観る時には、現地の観客の反応も見られるわけだから興味を引くに決まっている。旅行で訪れたスロベニア。オーストリアとイタリアに国境を接した国。その首都のリュブリアナ随一の劇場 MALADRAMA劇場に足を運んでみた。この劇場はチェホフも、ワイルドも、テネシーウィリアムズも、三島もやっているのだ。
 旅行中の夜に何もすることがなくて、劇場に行ってみた。チケットを手に入れようとしたのだが、売切れ。キャンセル待ちをしていたら、僕がチケットを売ってくれと声をかけているのをみたスケボー少年共々、無料で劇場に入れてくれた。
 
 この劇場の小劇場は100人強のキャパの劇場だが、奥行きのある舞台に、椅子とテーブルがおかれているだけのシンプルな舞台。そこでの二人芝居。恋の駆け引きをする中年男と若い女の恋の話だった。言葉は分からないが、何となく関係性は分かる。
 台本は心情吐露のシーンで繋いでいくのかよ!と思うくらいにいろいろと、これでもかって二人に語らせる。二人の会話と心情吐露で繋いでいくって感じなのだが、特にベテランの男がとても上手くて魅入ってしまう。観客は平均年齢50歳ってところか。週末にちょいとシニカルで知的な芝居をみにきた人がクスクス笑いを連発していた。きっと一生に一度しかこの劇場には来ないのだろうけど、親切にも無料で見せてくれてありがとうございました。






劇場公式ホームページ http://www.drama.si/eng/

マラ ドラマ劇場 小劇場(リュブリアーナ/スロベニア)
2008年4月5日

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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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