佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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2013年9月6日(金)18:30開演/東京文化会館




ジュゼッペ・ヴェルディ作曲 「ファルスタッフ」全3幕
Giuseppe Verdi  FALSTAFF Commedia lirica in tre atti
指揮:ダニエル・ハーディング Direttore:Daniel Harding 
演出:ロバート・カーセン Regia:Robert Carsen
In coproduzione con Royal Opera House, Covent Garden, Londra; Canadian Opera Company, Toronto
The Metropolitan Opera, New York; The Nederlandse Opera, Amsterdam
 
サー・ジョン・ファルスタッフ:アンブロージョ・マエストリ Sir John Falstaff:Ambrogio Maestri
フォード:マッシモ・カヴァレッティ* Ford:Massimo Cavalletti
フェントン:アントニオ・ポーリ Fenton:Antonio Poli 
医師カイウス:カルロ・ボージ Dr. Cajus:Carlo Bosi 
バルドルフォ:リッカルド・ボッタ Bardolfo:Riccardo Botta 
ピストラ:アレッサンドロ・グェルツォーニ Pistola:Alessandro Guerzoni 
フォード夫人アリーチェ:バルバラ・フリットリ Mrs. Alice Ford:Barbara Frittoli
ナンネッタ:イリーナ・ルング Nannetta:Irina Lungu 
クイックリー夫人:ダニエラ・バルチェッローナ Mrs. Quickly:Daniela Barcellona 
ページ夫人メグ:ラウラ・ポルヴェレッリ Mrs. Meg Page:Laura Polverelli
ミラノ・スカラ座管弦楽団、ミラノ・スカラ座合唱団 Orchestra e Coro del Teatro alla Scala
2013年9月6日(金)18:30開演/東京文化会館



ジュゼッペ・ヴェルディ作曲 「リゴレット」全3幕
Giuseppe Verdi  RIGOLETTO Melodramma in tre atti
指揮:グスターボ・ドゥダメル Direttore:Gustavo Dudamel 
演出:ジルベール・デフロ Regia Gilbert Deflo
マントヴァ公爵:フランチェスコ・デムーロ Il Duca di Mantova:Francesco Demuro
リゴレット:レオ・ヌッチ Rigoletto:Leo Nucci
ジルダ:エレーナ・モシュク Gilda:Elena Mosuc
スパラフチーレ:アレクサンドル・ツィムバリュク Sparafucile:Alexander Tsymbalyuk
マッダレーナ:ケテワン・ケモクリーゼ Maddalena:Ketevan Kemoklidze
2013年9月9日(月)18:30開演/NHKホール


2013年9月
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竹本義太夫三〇〇回忌記念
通し狂言 伊賀越道中双六
       (いがごえどうちゅうすごろく)

<第二部>4時30分開演
    藤川新関の段 
      引抜き 寿柱立万歳
    竹藪の段
    岡崎の段
    伏見北国屋の段
    伊賀上野敵討の段


 (主な出演者)  竹本 住大夫 鶴澤 寛治  鶴澤 清治 吉田 簑助  吉田 文雀 ほか

2013年9月7日@国立劇場
ラヴェル:オペラ「こどもと魔法」「スペインの時」 グラインドボーン音楽祭との共同制作。
「こどもと魔法」
出演: こども:イザベル・レナード
肘掛椅子、木:ポール・ガイ
母親、中国茶碗、とんぼ:イヴォンヌ・ネフ
火、お姫様、うぐいす:アナ・クリスティ
雌猫、りす:マリー・ルノルマン
大時計、雄猫:エリオット・マドア
小さな老人、雨蛙、ティーポット:ジャン=ポール・フーシェクール
安楽椅子、こうもり:藤谷佳奈枝
合唱:SKF松本合唱団、SKF松本児童合唱団

「スペインの時」
出演: コンセプシオン(時計屋の女房):イザベル・レナード
ラミロ(ロバ引き):エリオット・マドア
トルケマダ(時計屋):ジャン=ポール・フーシェクール
ゴンザルヴ(詩人気取りの学生):デイビット・ポーティロ
ドン・イニーゴ・ゴメス(銀行家):ポール・ガイ

演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ
指揮:小澤征爾「こどもと魔法」、ステファヌ・ドゥネーヴ「スペインの時」
演出:ロラン・ペリー
装置:バーバラ・デリンバーグ「こどもと魔法」
    キャロリーヌ・ジネ「スペインの時」
    オリジナルデザイン:キャロリーヌ・ジネ、フロランス・エヴラール
照明:ジョエル・アダン
衣裳:ロラン・ペリー/ジャン=ジャック・デルモット


「小沢征爾さんありがとう」
 今回で5回目くらいの同音楽祭だが、前回の「ヴォッエック」の時にも思ったけれども、まつもと芸術市民館という世界にも誇れる素晴らしいホールを得て、この音楽祭は本当に充実するようになった。これで、日本のオケをひとつ、海外のオケをひとつゲストとして呼んでもっと大きなものにすれば、松本に滞在し、音楽祭を楽しむ人も増えるだろうにと思うくらい。僕は日帰りだった。
 先ずはこの音楽祭のオペラ上演らしく、あまり上演されない現代、もしくはそれに近いオペラを世界最高峰のレベルで上演するという具合は今回も成立していた。二つのオペラとも高いレベルであった。子どもと魔法は昨年のN響・デュトワの名演のあととうこともあるけれど、あれだけ実際に見せられるとなあとも思う。コンサート形式で上演し、観客の頭の中で舞台があるくらいでいい作品だと思う。反対に後者の「スペインの時」は上演するのにふさわしいオペラだと思った。
 まあ、そんなことよりも、僕は小澤さんのボストン交響楽団との初来日から35年以上に渡って、音楽を聴き続けてきた。77才の小澤サンはご存知のように食道がんとの闘病中。キャンセルも多い。そういう中で今年は相当の熱意をもって望まれている。指揮もムリをせず、1時間弱の上演。時折立ち上がって指揮もするし、はねるようではないが十分元気。ああ、よかった。終演後。手が痛くなるくらい拍手をし、長年の感謝の思いもブラボーと叫ばせてもらった。
 2013年8月31日 まつもと市民芸術館

「名作中の名作を名うてのキャストで」
 有吉佐和子の言わずと知れた名作を斉藤雅文の手堅い演出で上演。角を付き合わす3人の老女は言わずと知れた仲良し3人組なので、息もぴったり。そして、佐藤B作が本当に慈しむように役柄を楽しんで演じ、舞台に笑いと深みを与えた。年末には笹野高史さんで再演されるらしいが、笑いながら人間の本質に迫る台本はいつまでたっても新しい。2013年8月30日@三越劇場
尾高忠明指揮 5月11日@NHKホール
ウラディミールフェドセーエフ 指揮 5月18日@NHKホール

「レントを意識しているのだろうけれど」
 ブッシュ政権以降のアメリカの社会状況と、そこに生きる若者の圧迫感を、グリーンデイは音楽にし、この作品はそれを舞台化した。音楽が中心で、ダンスや演劇的な要素も組み込んで行くけれど、まるでオラトリオを見ているような感じで、演劇的な、特にミュージカルとしての高揚感はない。見ていると、レントを意識しているのかもしれないが、レントには遠く及ばない。
2013年8月10日@東京国債フォーラム
東京バレエ団 こどものための「眠れる森の美女」@めぐろパーシモンホール を2012年3月に続いてみた。 
 オーロラ姫:上野水香
デジレ王子:柄本弾

リラの精:高木綾
カラボス:奈良春夏
カタラビュット(式典長):氷室友
王さま:佐藤瑶
王妃さま:政本絵美

<プロローグ・第1幕>

乳母:河合眞里
優しさの精:村上美香
やんちゃの精:岸本夏未
気前よさの精:三雲友里加
のんきの精:古閑彩都貴
度胸の精:中川美雪
4人の王子:森川茉央、杉山優一、永田雄大、和田康佑
オーロラの友人:乾友子、渡辺理恵、矢島まい、川島麻実子

<第2幕>

フロリナ王女と青い鳥:乾友子、岸本秀雄
白い猫と長靴をはいた猫:岸本夏未、岡崎隼也
赤ずきんとおおかみ:河合眞里、永田雄大
シンデレラとフォーチュン王子:村上美香、杉山優一
白雪姫:渡辺理恵

協力: 東京バレエ学校

 理由はオーロラ姫を上野水香がやるから。前回は初日の昼夜を見て、狂言廻りしでカタラビュットを置いてとても良いのだ。分かりやすい。1年以上で全国で何回も公演をしたらしく、非常に精度が上がっていた。また、前回にも増して夏休みということもあって、親子が観客のほとんどをしめるが、泣き叫ぶ子どもはいない。子どもが舞台に集中している。幼い頃からこのようなレベルの高いパフォーマンスを観ることはとてもいいことだと思う。分かりやすいがレベルは高い。それが、このバレエ公演の魅力で、本当はバレエを観る初心者にも非常に分かりやすくいいのになあと思っている。
 東京バレエ団の厳しさはそれはすごく、前回はオーロラ姫に二階堂というスタイルに恵まれた若手が起用されていたのだが、バラのアダージョのシーンでアンオーができなかった。ポワント・アチチュードも明らかに辛そうだった。マチネの佐伯さんの方はお見事だっただけに二階堂さんは明らかに見劣りしたのだ。
 上野水香は技術的に素晴らしいだけでなく、演技力もプリマとしての貫禄十分だった。この公演は、子どもたちにバレエの魅力を伝え、バレエのファンと、ダンサーを志望する人たちへに向けてあるという裾野を広げる意味合いと、東京バレエ団を支える若手の登竜門的な公演でもある。それに上野水香が出演したのは驚いた。まあ、見る側にとってはありがたいのだが。
 ところで、2012年3月の公演では普段ソロをほとんど踊ることのない、若手が起用された。その一人が、猫をやった吉田蓮だ。演じ踊る喜びを身体全体で発散させていた。今回は岡崎準也となっていた。この人の踊りはデカイしくっきりとシャープであった。でも、吉田蓮の踊りはとても良かった。その後、東京バレエ団の公演にいくとつい探してしまう。古典でも現代物でも前へ前へと踊る姿は見ていてすがすがしい。指先まで手を抜かない踊りは大好きなのだ。
 前回はお気に入りの矢島まいがカラボスがやっていた。今回はオーロラの友人のひとり。しかし、この人は日本人には珍しい優美さをもっている人だ。今回の奈良春香は、おとぎ話の中のカラボスを見事に踊っていた。前回リラの精をやった渡辺理恵(今回は白雪姫)も、今回の高木綾も良かったなあ。

 去年の長瀬さんは、ピケターン(廻りながら移動)、グランジュデ(脚を拡げてジャンプ)、あとなんて言うか分かんないけど熊川哲也でおなじみのジャンプしながら回転し舞台を一回りするやつ。全部お見事。例えば、ピケターンなんかでは、加速度をつけてくれるわけ。何かギリギリまでやってる感があると何か伝わるんだよな。去年も思ったのだけれど、柄本弾は優美にやるんだけれど、そこがないんだよな。
 東京バレエ団は女性だけでなく、ベジャールなど男がメインにやる作品も多いし、今の布陣を見ていると、この男がこの歴史あるバレエ団を引っ張って行く存在になるんだろう。数年前に「ザ・カブキ」で見たときは、今年の初めのジーグフェルド役、NHKのバレエの祭典のハルサイなど、現代物をこの男がやると光を出すのに、なぜか古典ものをやるとふわっとしてしまうんだよなあ。それから、上野水香とは組まない方がいいような気がする。上野さんはあたまがすごく小さい。この青年と一緒に踊っているとすごく頭がでかく見えて損だから。
 くだらないことなんだけれど、古典だと、なぜかそういうことも気になってしまう。
2013年8月9日@めぐろパーシモンホール
KAKUTA「秘を以て成立とす」さまざまな過去を多重構造によって表現して行く手法は過去にいろいろとあったもの。その応用系で芝居に望む。清水宏、瓜生和成と外に向って爆発的な表現力を持つものと、非常に細かく内的に向って行く俳優を同じ舞台に載せるダイナミズムで魅せようとする。役者の選定にはダイナミズムに富むのだが、少し作者の人間への思いがストレートに表現され見る側の思いを入れる幅が狭くなってしまった。少し窮屈。途中退散。3月6日@シアタートラム

東京ヴォードヴィルショー「パパのデモクラシー」 永井愛の戦後生活史3部作の第2部ということだそうです。しっかりした舞台装置に劇団の役者を中心に構成。佐藤B作は小ぶりの役ながらやはり存在感が違う。石井さん、佐渡さんの安定感も半端ない。そして、市川勇は、左翼青年の空気をふわっと体現していて、化けかたが上手い。山本ふじこのおばさんぶりも見事。そして、客演の井之上隆志のうまいことうまいこと。2時間40分はちょいと長いし、台本ももう少し現代の政治情勢を射るような視点が(再演であったとしても)脚本や演出の工夫に欲しいなあと思いつつ。3月10日@座高円寺Ⅰ


東京ヴォードヴィルショー「パパのデモクラシー」2013年4月10日@座高円寺

2013年8月4日@大原美術館(倉敷)
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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