佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 「青いソラ 白い雲」金子修介監督作品 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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金子修介/監督・脚本



「新しいスターの誕生と心に沁み入る佳作」
 金子修介監督は映画界の職人である。大作であれ、小さなすみれのような作品であれ丁寧に取り上げる。この作品はご兄弟が脚本執筆に名を連ね、妻でもある金子奈々子さんが主要な役柄で出演する手作り感溢れる作品だ。セレブな家庭に育った高校3年生の女の子が震災後に見舞われる激変で出会った人と環境にあたふたしながらも明るく対応していくロードムービー。
 見ていて心が暖かくなるし、すべての人生をほんわり肯定してくれる佳作だ。そうすみれのような作品なのだ。金子奈々子さんの演技が本当に素晴らしい。そして、仁科貴さんはゲイの役をやってるのだが、品がいい役作り。でも、相手役にどかーんとしている役者がふられたならどんな演技でやったのかも興味がある。
 この映画は撮影が誰か分からないのだけれども、色に興味がある人なら、緑と青がとても奇麗に映し出されること。そして、いろんなタイプの白色があることを感じさせてくれるのに気づくだろう。それが普段の生活の中で表現されるのだから、僕はこの映画のあと、自分の生活の廻りの色、特に青と緑が気になって仕方ない。
 オープニングは色んなものを隠してくれる東京の夜景の空撮から始まる。ソラから人々の生活を見下ろすところから始まり、最後は少女が入道雲の出ている空を見上げるところで終わる。
 この映画すみれのような映画なのだが、森星という主役の若い新人女優は久々に大輪を思わせる。演技は未熟であるが、それを上回る華がある。
 2012年2月7日@渋谷の試写室にて
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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