佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 こまつ座 雪やこんこん 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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作/井上ひさし 演出/鵜山仁

「多少のことでは、びくともしない井上戯曲」
 この戯曲のことは大半忘れていたが印象だけは鮮烈だった。85年頃に市原悦子が初演して大評判を取り、翌年の再演のチケットを取って観に行ってすっかり井上戯曲のファンになったことをよく覚えている。市原悦子に会いすぎて、さて大丈夫かなと思って見にいった。
 高畑淳子の中村梅子はモダンすぎてちっとも旅回りの役者には見えないし、台詞廻しや仕草がやり過ぎで冒頭からひいてしまった。もっというと吹雪の中の芝居かもしれないが、吹雪がスゴすぎて、冒頭のレコードの楽曲が耳にはいってこない鵜山演出にもおやおやと思った。高畑さんの演技がでかすぎるので、他の出演者の演技もでかい。僕は最後列に近いところで見ているのにでかいと思うのだから、さてこれ失敗なのかなと思ってみていた。正直、冒頭は役者の台詞がかみ合っていない印象も受けた。しかし、村田雄浩の元国鉄のオカマの俳優が、観客を和ませていき井上戯曲の世界に引きづり込んだ。すると、山田まりやや宇宙らの、しつこいほど土下座で頭を下げるのも気にならなくなって来たから不思議だ。
 キムラ緑子、そして、元ずうとるびだが、今や演技派の俳優としてすっかり評価を固めた新井康弘、ベテラン金内喜久夫、ミュージカルくささを全く感じさせない清新な演技を披露した今拓哉などが一幕後半位から見事に融合し始めた。
 正直いうと最後まで昭和の終戦直後の旅回り一座の空気は最後まで感じられなかった。食うものにも困っている悲壮感もなかった。けれども、この芝居、やっぱり面白かった。その理由を考えた。で、僕の今のところの答えは、腕のある役者が揃えば、時代の流れとか、多少のあれこれでは、びくともしない強固な土台の台本なのである。井上戯曲、さすがである。2012年2月23日@紀伊国屋サザンシアター
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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