自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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【脚本・演出】 福原充則
【出演】 富岡晃一郎、喜安浩平、野口かおる /
佐藤銀平、髙山のえみ、橋本淳、藤原慎祐、松下太亮、吉川純広、吉田ウーロン太 /小林顕作 / 山本 亨
福原演劇の王道を手堅く往くプロの作品。
実態はどうか知らないが、作演出の福原と俳優の富岡が旗揚げした劇団。その第二回公演。ピチチ5で福原が魅せるケレン味たっぷりの舞台であった。そして、演劇でしかできないことを考えた舞台でもあった。
テーマは「想像力のチカラ」ってことだろうか…。究極の閉塞感が漂う現代日本。特にこれから人生をやっていかなくちゃいけない若者へのメッセージになっている。野口かおるが、このメンバーの中でも圧倒的な存在感。あの語り口はすごい。超ハイテンションになっても、台詞をきちんと客席に届けるところがプロ感を感じさせる。ニューハーフの高山のえみさんを終始女性の役として出していたのが面白かった。動きもアクションもあるし、テンションも高く気持ちは伝わって来るんだけれど、2回の長台詞のほとんどが何を言ってるのかほとんど分からない役者さんはどうなんだろう?また、芝居は集中力ということもすごく再確認した。名うての役者さんなんだけれど、福ちゃんの台本でちょっとコント風のところがあったりすると、そこを調子でやってしまう。相手のリアクションを段取りでやってしまう。演技のアイデアがないと怖いということなど、演劇をやるものにとっていろいろと勉強になる舞台でもあった。
福ちゃんは、外部のガチガチの縛りがあるであろう商業演劇と違うけどスゴく手堅く、自分の得意な芝居を書き集めたキャストさんにも冒険させることなく得意な部分を旨く使った。プロだねえ。
2012年11月11日@すみだパークスタジオ(倉)
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プロフィール
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佐藤治彦 Haruhiko SATO
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性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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