佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 壱組印 ピースの煙 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
[268]  [217]  [274]  [245]  [269]  [250]  [267]  [266]  [264]  [260]  [259
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

演出 大谷亮介
作  原田宗典
出演 大谷亮介 中西良太 かんのひとみ 大塚健司 大谷亮介 ほか



 傑作である。冒頭の人間蝉の声からラストの「ピースの煙」の歌声まで素晴らしい。笑って笑って泣けてしまう。終戦直前から戦後の復興の足音までの人間の営みを丁寧に描きながらの人間讃歌。生きるということの素晴らしさ、兄妹や男女や親子の思いを丁寧に綴っていくことで、強い反戦メッセ−ジになっている。そして日本という国への短絡的でない真の愛国心というか誇りも沸き起こるように描かれている。人間が愛おしくなる。笑って笑って笑って、泣けて。じーんと心に残る。そんな作品で、そういう作品に出会うために、自分を含めた観客は劇場に通うのだと思った。
 こういう作品を書けるようになりたいと思った。しかし、大谷亮介を初めとして役者陣の見事なこと。きっとこの作品は再演を重ねていくだろう。この作品が一番適しているのは吉祥寺シアターとか、新国立劇場のピットだろうけど、シアタークリエでやるのもスゴく適していると思う。
 商業的にも成功する要素をきちんと持っているところがスゴい。でも、つい数週間前に関係者からの話だとほとんど台本が書けていないときいていた。いったい稽古場でどんな奇跡が生まれたのだろう。とにかく傑作。とにかく推薦。ああ、悔しい。ああ、感動した。


2009年7月28日
ザスズナリ
PR
最新記事
(12/25)
(08/05)
(06/30)
(12/16)
(08/21)
(04/10)
(09/25)
(11/30)
(11/18)
(11/03)
(10/04)
(09/19)
(08/28)
(06/25)
(06/10)
(12/30)
(02/21)
(12/31)
(09/28)
(06/09)
(05/12)
(12/31)
(09/08)
(06/02)
(02/09)
プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新CM
[08/24 おばりーな]
[02/18 清水 悟]
[02/12 清水 悟]
[10/17 栗原 久美]
[10/16 うさきち]
最新TB
バーコード
ブログ内検索
カウンター
忍者ブログ [PR]