佐藤治彦のパフォーミングアーツ批評 映画 忍者ブログ
自ら演劇の台本を書き、さまざまな種類のパフォーミングアーツを自腹で行き続ける佐藤治彦が気になった作品について取り上げるコメンタリーノート、エッセイ。テレビ番組や映画も取り上げます。タイトルに批評とありますが、本人は演劇や音楽の評論家ではありません。個人の感想や思ったこと、エッセイと思って読んで頂ければ幸いです。
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ベンジャミン・バトン 数奇な人生 The Curious Case of Benjamin Button
監督 デヴィッド・フィンチャー
製作 キャスリーン・ケネディ/フランク・マーシャル
脚本 エリック・ロス
出演者 ブラッド・ピット ケイト・ブランシェット
2008年 アメリカ映画 上映時間 167分



 素晴らしい映画である。人生の素晴らしさを歌い上げた叙情詩のような作品だ。ケイトブランシットとブラッドピットの美しさも筆舌につくしがたい。アメリカ南部から、ロシア、パリまで各国での美しいロケーションも映画をみる楽しみにあふれている。20代のブラッドピットの修正があまりうまくいっていないのが唯一の欠点かな。ちょっと、作りすぎていて引いてしまった。
 



2009年5月26日
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監督/脚本 :Joel Hopkins
出演/Dustin Hoffman/Emma Thompson/Eileen Atkins/Richard Schiff
2009年アメリカ映画


 ダスティンホフマンとエマトンプソンの二大俳優による熟年恋愛物語。出会いから幸せになるまで非常に丁寧に作られている。これはもちろん二人の俳優の力量。ロンドンの美しい風景も背景に楽しめる作品となっている。

  



2009年5月20日
リチャードチャドウイック 監督
ナアリーポートマン スカーレットヨハンソン エリックバナ出演

 16世紀のヘンリー6世と悲劇のアン王女の物語、エリザベス女王誕生秘話。こういうことをイギリスの人たちは知っているのだから愛するよなあ王室を。いやあ面白かった。重厚で見事な映像美の中に、美貌と演技力をもつ二人の女優が素晴らしい台本を土台に見事なドラマを演じている。素晴らしい作品であり、映画のもつ力、ワクワク感をすべて備えている。歴史もの特有のテンポの悪さもなく、歴史的事実と人間関係の見事な調和。きっとそこにはフィクションも入るのだけれど。そう、ちょうど、司馬遼太郎の作品を読むような面白さがこの映画にはある。必見!



日本語サイト

2009年1月23日
滝田洋二郎 監督
小山薫堂 脚本
久石譲 音楽 
山崎努 本木雅弘 広末涼子 余貴美子 出演

 素晴らしい作品だった綿密に張り巡らされたエンタティメントであり、心の襞に振れる根源的な人間の生と死の哀しみを静かに語る作品でもある。松竹映画の長い伝統の流れの中でどっしりと佇む作品だ。日本映画はこういうものを生み出せるのだと世界にアピールしたいくらいだと思っていたら、あっさりアメリカアカデミー賞の外国語映画部門賞にノミネートされた。英語以外の言語で作られる映画のなかで世界でたった5本しか選ばれないノミネートだ。

 吉行和子がとてもいい。余貴美子がとてもいい。広末涼子がとてもいい。
 俳優がいいのだ。
 山崎努がいいのは当たり前だけれども、ホントに本木雅弘が素晴らしい仕事をしたと思う。
男子としてこれほどきちんとキャリアを積み上げて行く本木の生きざまもここにきっと結実しているのだろう。仕事の選び方も素晴らしい。アイドルもアバンギャルドもアーチストもやるアクターなのだ。とても羨ましい。生き方として、外人ならマークウォーバーグ。日本人なら本木雅弘だな、とても尊敬する。時おり昔の本木雅弘の表情を見せるのが面白い。

 でも、何よりもこの映画で驚いたのは、ラストのクレジットで見つけた「脚本 小山薫堂」の文字だった。小さく、多くのクレジットの中にまぎれこみそうな扱いだったけれど。映画の最後にこの素晴らしい脚本はいったい誰が書いたのかと。そればかり思っていたものだから。
 一緒に何回も仕事をした。小山薫堂といえば、トレンディーという言葉とともに括ることもきるくらい時代と寄り添って来た人なのに、これほどしっとりとした脚本を書く人だったのだ。その衝撃。
 自分の生き方の浅薄さを改めて反省したのだった。 



2009年1月15日

スティーブンスピルバーグ総指揮
DJカルーソ監督
シャイラアブーフ、ミシュルモナハン、ブリーボブソーントン出演



 巻き込まれ型サスペンスの作品で良くできている。見ていて飽きないしアクションもでかい。しかし、歴史に残る作品なのかと言えば、そうでもない。やはり、ヒッチコックなどの作品に比べると作品の風格というものがないのだ。それは、ひとえに登場人物の俳優力の弱さ。特に廻りのサポーティングアクターたちの灰汁の弱さかなと思う。そして、台本にもうひと工夫会ったら良かったのにと思う。この作品をDVDで見ると、手に汗握るというよりも、途中で止めてトイレにいったり、ビールを飲みながらワイワイやりながら見るのに相応しい。何か画面に引き込まれて時間も忘れてしまうような作品に出会いたいものだ。



2009年1月24日

デヴィッド・コープ監督/脚本
リッキー・ジャーヴェイス 主演


コープといえば、脚本家として『ジュラシック・パーク』『スパイダーマン』『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』といった大作を任される俊英である。彼が脚本と台本を手がけたファンタジーコメディがこの作品である。イギリス出身でマンハッタンにすむ歯医者が、7分間の臨死状態から生還したあと霊が見えるようになってしまったという話。ニューヨークだからこそリアリティのある変な人が山ほど出て来るのだが、まあ楽しく見られるのであります。見どころは主演のジャーヴェイスのヘンテコな個性です。


2009年1月23日
監督 クリストファー・ノーラン
脚本 クリストファー・ノーラン ジョナサン・ノーラン
出演者 クリスチャン・ベール マイケル・ケイン ヒース・レジャー ゲイリー・オールドマン
アーロン・エッカート マギー・ギレンホール モーガン・フリーマン


バットマンは子どもの頃に楽しんでみていたテレビ番組だった。素直にアメリカに憧れたひとつのきっかけを作ってくれた楽しい番組だった。映画になって6本目の作品だというが、どの作品もゴッサムシティは重く暗く、バットマンも常に悩みを抱える。今回の作品も、重く暗い低音が作品全体に流れ、画面は暗く湿っているようである。善悪といったものを越えた人間の深い原罪に迫っているようである。だから、ヒースレンジャー演じるジョーカーも、クリスチャンベールにそれに付き添うマイケルケインも暗い。この作品は、ダークナイト。暗い夜ではなく、騎士なのだ。私は暗い騎士ではなく、黒い騎士と訳したい。素晴らしい演技、美術、演出、脚本があるが、ワーグナーを聴くような重さがある作品だ。しかし、何でロビンは出て来ないんだろう。








2008年12月16日
監督 フィリダ・ロイド
脚本 キャサリン・ジョンソン
出演 メリル・ストリープ、ピアース・ブロスナン、コリン・ファース、

日本では劇団四季の上演でおなじみ。70年代の世界というかディスコを席巻したスェーデンのABBAのヒット曲で構成されたブロードウェイ・ミュージカルを映画化したもの。僕はこの舞台は香港でオーストラリアのカンパニーが上演している時に見ているのだが、まあ、どうでもいい話なんですけどね。母娘愛とかが主軸なのかなあ。見た理由はひとつです。メリルストリープが山ほど唄って踊るというのを見たかったからです。「プラダを着た悪魔」「マディソン郡の橋」のメリル・ストリープが唄う。踊る。007のピアース・ブロスナン、コリン・ファースも!。エーゲ海に浮かぶギリシャの小島は奇麗だし、まあ、見て楽しみました。




2008年12月16日
監督 ランドール・ミラー
脚本 ジョディー・サヴィン夫婦
主演 アランリックマン

 アカデミーデュバン誕生秘話って感じなのですが、1976年にパリのブラインドテイスティングでカリフォルニアのナパバレーのワインが一位になります。それに関わったのがアカデミーデュバンの元となるワイン屋?さんで、美味しいのがあるとカリフォルニアまでテイスティングに行き…ってまあそんな話です。パリとカリフォルニアの風景がキレイですし、アランリックマンのフランス人役ってのも面白いです。ワイン好きには楽しいのではないでしょうか。見ていて楽しい映画です。




2008年12月16日
監督 脚本 ジョスアマイケルスタン
出演 ケビンコスナー デニスホッパー ネイサンレイン ほか



 大統領選イヤーなのです。2000年の大統領選では当時のゴア副大統領と馬鹿ブッシュとの一騎討ちで総得票数ではゴアの勝ち、ところがフロリダでのホントに僅かな票数の差で、(それも数え直したりいろいろとありましたが)馬鹿ブッシュが勝ち、最悪の8年間になったのはご存知の通り。2008年。政治にも強い興味をしめすケビンコスナーならではの出演作ですね。誰も知らないニューメキシコの小さな町でのたった1票の再投票によって大統領が決まるという設定にしたコメディです。2008年に公開した作品ですから、みなさん棄権しないで投票しましょうというメッセージですね。面白かったです。でも、ここがスゴいとか、映画史に残るとか、新しい才能とか、そういうのは一切ありません。でも見て損はない、そんな映画です。


2008年12月16日
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プロフィール
HN:
佐藤治彦 Haruhiko SATO
性別:
男性
職業:
演劇ユニット経済とH 主宰
趣味:
海外旅行
自己紹介:
演劇、音楽、ダンス、バレエ、オペラ、ミュージカル、パフォーマンス、美術。全てのパフォーミングアーツとアートを心から愛する佐藤治彦のぎりぎりコメントをお届けします。Haruhiko SATO 日本ペンクラブ会員
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